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【特集】【中国の視点】ロシアのシリア空爆、石油減産計画を遅らせる可能性も


ロシアの外交報道官はこのほど、シリア情勢に関するサウジアラビアとの会談結果を報告した。ここでは、両国がテロリストの鎮圧をめぐり、軍事および外交の協力で一致した。また、シリア国内における宗教・宗派間の対立を和解させ、シリア国民による政治の参加などを早期実現できるようサポートすることで合意した。

サウジアラビア外務報道官も、ISIS(イスラム国)の勢力拡大がロシアとサウジにとって大きな脅威をもたらしているため、ISISの鎮圧でロシアと協力する姿勢を改めて強調した。

中国の専門家は、ロシアによるシリアの攻撃が4年以上続くシリア内戦を一段と複雑化させていると指摘。ロシア以外、シリア内戦に関わっている一部の国は産油国であるためだ。

また、今回のロシア介入がロシアとサウジが進めている原油減産計画を遅らせる可能性があるほか、シリアのアサド政権をめぐる米ロ対立が高まっていることも原油市場に影響を与えていると指摘されている。

一部では、ロシアのシリア空爆がほかの産油国によるシリア国内の軍事支援を強化することで、原油安で財政難に苦しんでいる産油国の予算を一段と追い込む狙いがあるとの見方も出ている。
《ZN》

 提供:フィスコ

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