【特集】フォトクリエイト Research Memo(10):投資フェーズと財務体質の強化を図る段階
■財務状況と株主還元について
フォトクリエイト<6075>の2015年6月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比48百万円増の1,275百万円となった。主に売上債権が46百万円、ソフトウェアが22百万円増加した。一方、負債は有利子負債の減少を主因として前期末比33百万円減少の449百万円となった。また、純資産は当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加を主因に、前期末比81百万円増の826百万円となった。
経営指標を見ると、有利子負債の減少や利益剰余金の増加により自己資本比率が上昇し、有利子負債依存度が低下するなど、財務体質は健全な状態が続いていると言える。また、収益性については、ROA、ROE、売上高営業利益率ともに2013年6月期をピークに2期連続で低下している。インターネット写真サービス事業の成長率が鈍化するなかで、学校写真領域など次の成長ドライバーとなる市場を開拓、創出していくための、費用が先行していることが要因となっている。今後、学校写真領域での成長が本格化してくれば、収益性も再び向上していくことが見込まれる。
なお、株主還元については、現在は投資フェーズと財務体質の強化を図る段階であるため無配としているが、将来的には東証1部または2部への上場を目指しており、その段階で配当も実施したい意向を示している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
提供:フィスコ