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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):銭高組、サカタタネ、パイオニア、ライオン

■ハローズ <2742>  2,929円  +402 円 (+15.9%)  本日終値
 9日、東証がハローズ <2742> [JQ]を16日付で東証1部に市場変更すると発表したことが買い材料。TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■明光ネット <4668>  1,426円  +136 円 (+10.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 明光ネットワークジャパン<4668>が続急騰。同社は9日取引終了後、自己株式を除く発行済み株式数の4.17%相当の115万株、15億円を上限とする自社株取得枠の設定を発表、既存株主の保有する1株当たり株式価値の向上と株式需給関係の改善を評価する買いを呼び込んでいるほか、16年8月期の年間配当を前期比4円増の38円とすることも発表、これで18期連続増配となり、株主配分に対する姿勢の高さが改めて好感されている。時流を反映した個別指導塾が顧客需要をとらえており、高株主還元のベースとなる業績も好調だ。同日発表した16年8月期の連結売上高は198億1800万円(前期比5.6%増)、営業利益は37億円(同4.1%増)、最終利益は24億円(同1.3%増)と前期に続き増収増益を見込んでいる。

■錢高組 <1811>  676円  +64 円 (+10.5%)  本日終値  東証1部 上昇率4位
 銭高組<1811>が大幅高で年初来高値を更新。ここ建設株はゼネコンを中心に物色人気が継続、値動きの軽い中小型株には株価の居どころを大きく変えるものも少なくない。リニア中央新幹線工事の本格工事第1弾に位置付けられる南アルプストンネル工事を大成建設<1801>などとJVで契約を果たした同社株はその筆頭格ともいえる。信用取組は売り残が買い残を上回る状態が続き、10月2日現在で信用倍率は0.57倍、日証金では逆日歩のつく株不足(貸し株注意喚起対象)にある。

■サカタのタネ <1377>  2,416円  +204 円 (+9.2%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 9日、サカタタネ <1377> が16年5月期の連結経常利益を従来予想の58億円→64億円(前期は58億円)に10.3%上方修正。従来の0.1%減益予想から一転して10.2%増益見通しとなったことが買い材料。アジアを中心とした海外向けに、ニンジンなどの利益率の高い種子売上が増加することが上振れに貢献する。

■パイオニア <6773>  321円  +26 円 (+8.8%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 パイオニア<6773>に法人筋とみられる継続的な買いが観測。高水準の商いをこなしながら騰勢拍車、新値街道を走る展開にある。カーナビを主力にカーエレクトロニクス分野に特化、交通安全、渋滞対策などを目的として普及が見込まれる運転支援システム「ITSコネクト」がテーマ性を帯びるなか、同社は自動運転・高度運転支援向けなど成長分野でのキーカンパニーとして機関投資家の新たな視線が向いているようだ。国内では同社が保有する車載機器向けの地図や車両位置情報などの交通ビッグデータを、NTTドコモ<9437>のクラウドサービスと連携させで同分野を深耕する構え。10月に入り、外資系証券会社が相次いで同社株に強気の投資判断を示していることに加え、ここ米投資ファンドのティーアイエーエー・シーアールイーエフ・インベストメントなどが同社株式を買い増す動きにあることも株高の思惑を醸成している。

■ライオン <4912>  1,122円  +83 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 ライオン<4912>が急反発。きょうの東京市場は中国貿易統計で輸入の落ち込みが明らかとなる中、自動車などの輸出主力株は手掛けにくく、内需株も郵政上場を控えて銀行や保険などの金融関連株にも換金売りが出ている。そのなか、消去法的にディフェンシブセクターとして業績好調な同社株や花王<4452>などのトイレタリー関連銘柄に、物色の矛先が向かいやすくなっている。市場関係者によると「同社は今夏の猛暑を追い風に売り上げが拡大しており、15年12月期業績見通しも市場コンセンサスより控えめで上振れ余地が意識されているようだ。また、同社株はバークレイズ証券が9日付で最下位の『アンダーウエート』から中立の『イコールウエート』に投資判断を引き上げたこともプラスに働いている」(国内ネット証券大手)と指摘している。

■Jティッシュ <7774>  1,027円  +68 円 (+7.1%)  本日終値
 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング<7774>が4日ぶりに反発。この日の11時ごろ、台湾の八仙水上楽園で発生した粉塵爆発事故の被害者救済を目的として、再生医療製品「自家培養表皮ジェイス」を現地の医療機関向けに無償提供したと発表しており、これを好感し買いが入っている。「ジェイス」は、患者の表皮細胞を採取して人工的に培養した後、患部に移植することで治療を行う再生医療製品で、2007年に国内で重症熱傷を適応症として製造販売承認を取得している。今年6月に台湾の八仙水上楽園で発生したカラーパウダーによる粉塵爆発事故では、約500人の熱傷患者が発生したが、台湾国内の5つの医療機関で8月中旬から9月上旬にかけて5人の患者へ「ジェイス」が移植され、うち2人の患者が既に退院したという。

■いちごHD <2337>  315円  +17 円 (+5.7%)  本日終値
 9日、いちごHD <2337> [JQ] が16年2月期の連結経常利益を従来予想の102億円→124億円に21.0%上方修正。増益率が41.3%増→70.9%増に拡大する見通しとなったことが買い材料。保有するホテル9物件をいちごホテルリートに売却することに伴う売却益の発生に加え、新規物件の取得で賃料収入が想定より増加することが収益を押し上げる。

■コーナン商事 <7516>  1,579円  +72 円 (+4.8%)  本日終値
 コーナン商事<7516>が続伸。同社は9日の取引終了後、16年2月期の第2四半期累計(3~8月)単体業績予想の修正を発表。営業収益を従来予想の1536億5000万円から1553億2000万円(前年同期比2.4%増)へ、営業利益を75億5000万円から85億4000万円(同3.9%増)へ、純利益を36億円から33億6600万円(同22.0%減)へ修正した。夏物商戦の中心である7月と8月が季節商品の販売を中心に好調に推移、特別損失に減損損失を計上したため、純利益は下方修正となる。

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