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【経済】NYの視点:米8月貿易赤字拡大が米Q3GDPの成長を抑制


米商務省が発表した8月貿易収支は前月比15.5%増の483.3億ドルの赤字となった。赤字幅は予想の480億ドルを上回り3月以来で最大となった。輸出は前月比37億ドル減(2%減)の1851億ドル。輸入は前月比28億ドル増(1.2%増)の2334億ドルだった。対中赤字が329億ドルに膨れ上がったことが全体の赤字幅を押し上げたと指摘されている。対中赤字は7月の288億ドルから329ドルへ拡大した。

財の赤字は7月の660億ドルから679ドル億ドルへ拡大した。サービスの黒字は1億ドルから196億ドルへ拡大。財の輸出は前月比41億ドル減、サービス輸出は4億ドル増だった。財の輸入は25億増、サービスの輸入は3億ドル増だった。財の輸出は2012年10月以降で最小に落ち込んだ。米国のシェールガス・オイル生産は依然として同国の貿易を助けている。石油を除いた貿易赤字は、過去最高の水準近くに達した。国内総生産(GDP)の算出に使用される価格の影響を除いた8月の赤字幅は7月の561億ドルから634億ドルへ拡大。GDPに負の影響を与えるのは確かだ。ゴールドマンサックス社は4-9月期の国内総生産(GDP)見通しを1.7%へ引き下げ、「貿易が四半期成長を0.5%ポイント押し下げる」と指摘した。

米国の利上げは、より先送りされる可能性が強まった。

《NO》

 提供:フィスコ

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