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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~TPP大筋合意、ノーベル賞効果で相場環境は良好


6日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:TPP大筋合意、ノーベル賞効果で相場環境は良好
■外資系証券の注文動向:差し引き700万株の買い越し
■前場の注目材料:政府、「民泊」拡大へ規制緩和検討


■TPP大筋合意、ノーベル賞効果で相場環境は良好

6日東京市場は堅調な相場展開が見込まれる。5日の米国市場では、先週の雇用統計を受けた年内利上げ観測を引き続き材料視されて買いが先行。環太平洋連携協定(TPP)交渉が12カ国で合意に至ったことも好感されており、NYダウは300ドルを超す上昇となった。この流れから、シカゴ日経225先物清算値は大阪比290円高の18360円となり、東京市場はこれにさや寄せする格好でのスタートになりそうだ。

シカゴ先物にさや寄せすることから、日経平均は上値抵抗として意識されている25日線を明確に上放れてくることになる。パラボリックなどテクニカルシグナルが陽転してくる可能性もあり、投資家心理にも影響しよう。TPPに関連した銘柄等は、前日に物色されていたものの、正式な合意発表を受けて改めて関連銘柄への物色がみられそうだ。

また、ノーベル生理学医学賞に北里大特別栄誉教授の大村氏が選ばれた。業績は「寄生虫による感染症の治療法に関する発見」。武田薬品<4502>、大幸薬品<4574>、アース製薬<4985>、エーザイ<4523>のほか、バイオ関連などへ思惑的な資金が向かいやすいだろう。

その他、6、7日に日銀が金融政策決定会合を開く。ここでの緩和政策の変更は考えづらく、経済・物価情勢の展望(展望リポート)を策定する10月30日の金融政策決定会合で、追加緩和に踏み切る可能性が高まっている。追加の緩和期待なども相場の底堅さにつながりそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き700万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り550万株、買い1250万株、差し引き700万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

9月29日(火):1600万株の売り越し
9月30日(水):890万株の買い越し
10月1日(木):600万株の買い越し
10月2日(金):620万株の買い越し
10月5日(月):330万株の買い越し


■前場の注目材料

・TPP閣僚会合 共同会見で大筋合意を発表
・世銀、東アジア新興国景気を下方修正
・政府、「民泊」拡大へ規制緩和検討
・ノーベル生理学医学賞に北里大特別栄誉教授の大村氏


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・日銀金融政策決定会合(7日まで)

<海外>
・09:30 豪・8月貿易収支(予想:-24億豪ドル、7月:-24.6億豪ドル)
・12:30 豪準備銀行が政策金利発表(2.00%で現状維持の予想)

《SY》

 提供:フィスコ

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