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2015年10月05日17時26分

【為替】欧米為替見通し:日銀追加緩和への「前のめりの期待」も米企業決算に懸念


今日の欧米市場で、ドル・円は上昇が見込まれるものの、上値が重い展開となりそうだ。2日に発表された米雇用統計が想定外に低調だったことで世界経済への不透明感が広がるなか、日銀による追加金融緩和への期待感がドル買いの背景。ただ、米企業決算が悪化するとの見方から、上昇は限定的とみる。

2日に発表された米雇用統計は、非農業部門就業者数が予想の20万人を大きく下回ったことなどにより、年内利上げ観測が後退したことで、ドル・円は一時118円68銭まで売り込まれた。しかし、雇用統計発表を受け米国株が急落した後、利上げ後退観測から商品価格が上昇し、株価も大きく切り返した。こうした流れから、ドルは120円付近に値を戻した。週明け東京市場ではこの水準での推移が続いている。

市場では、米雇用統計の下振れだけでなく、中国経済の減速の影響で世界経済に不透明感が強まったとの見方から、日銀が6-7日に開催する金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るとの期待感が強まっている。これについて、ある邦銀関係者は「日銀が本当に追加緩和に踏み切るのか疑わしいが、他に頼るべき手がかりが見当たらないため、前のめりの期待」と指摘する。

ただ、こうした「期待感」を背景としたドル買いは、それほど強まるとは想定しにくい。例えば、鉱業機械メーカー最大手、米キャタピラーは通期の売上高見通しを引き下げ、最大5000人を削減すると9月24日に発表したように、今後本格化する米企業決算(7-9月期)の内容が悪化するとの懸念が強いためだ。

また、23:00に発表される米・9月ISM非製造業景況指数(総合)は57.5と、8月の59.0を下回る見込み。予想通り前月を下回る内容となれば、米経済の減速がさらに意識される。こうした見方が、ドル・円の上値を一段と抑えることから、欧米株高を背景に上昇しても、ドルの上値は「120円半ば」(同じ邦銀関係者)と市場では予想されている。ドル・円は雇用統計発表後の急落前に120円40銭付近で推移していたことを考えると、今日の上値メドが120円半ばというのは妥当な見方かもしれない。


【今日の欧米市場の予定】

・17:00 ユーロ圏・9月サービス業PMI改定値(予想:54.0、速報値:54.0)
・17:00 ユーロ圏・9月総合PMI改定値(予想:53.9、速報値:53.9)
・17:30 英・9月サービス業PMI(予想:56.0、8月:55.6)
・18:00 ユーロ圏・8月小売売上高(前月比予想:0.0%、7月:+0.4%)
・22:00 ユーロ圏財務相会合
・23:00 米・9月ISM非製造業景況指数(総合)(予想:57.5、8月:59.0)
・23:00 米・9月労働市場情勢指数(予想:1.4、8月:2.1)
・中国株式市場は国慶節のため休場(7日まで)

《SY》

 提供:フィスコ

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