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2015年10月05日13時10分

【特集】鈴木英之【ストラテジー】秋の相場観特集_03 /年末に向け2万円回復へ、2つの潮流変化が波乱要因に

鈴木英之氏
SBI証券・投資調査部長 鈴木英之氏

 株式市場の波乱の背景には、米国と中国の潮流の変化があるとみている。

 ひとつは中国が、これまでの高成長から”新常態(ニュー・ノーマル)”と呼ばれる安定成長に移行する過程にあること。もうひとつは、米国の金融政策が非常時の超低金利状態から正常時に戻ろうとしていることだ。この2つの潮流の変化に対して、マーケットがまだ新たな絵を描ききれていないことが波乱を加速させた要因だと思う。

 ただ、株式市場は9月末の安値で底は打ったとみている。日経平均株価のPERは一時13倍前半に低下したが、これはアベノミクスが始まった12年11月以降では最低水準だ。 今期業績が大きな下方修正を余儀なくされることは、想定しづらく足もとの株価は割安水準にあるとみている。

 中国経済は急に悪くなったわけではないし、米国はマーケットが落ち着けば12月に利上げを行うと思う。今回の波乱の震源地ともいえる中国・米国ともに株価はそう大きく崩れたわけではない。

 外国人投資家の売りも、利益が乗っている日本株を売った側面があるだろう。日本市場は、陰の極をほぼ過ぎつつあると思う。10~12月の日経平均株価のレンジは、下値が1万7000円前後で、年末にかけ2万1000円前後への上昇もあるとみている。

 個別セクターでは、米国に強い富士重工業<7270>のような自動車株やiPhone6Sの好調が伝えられるなか村田製作所<6981>のようなアップル関連株などに注目している。

<プロフィール>

早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資調査部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て2009年5月より現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。

編集企画:株経通信(株式会社みんかぶ)   【秋の相場観】特集より

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