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【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は120円前後で推移か、日銀追加緩和の思惑でリスク回避の円買い抑制も


2日のドル・円相場は、東京市場では119円78銭から120円15銭でやや堅調推移。欧米市場でドルは120円41銭から118円68銭まで下げたが、120円13銭まで戻しており、119円90銭で取引を終えた。

本日5日のドル・円は120円前後で推移か。9月米雇用統計は予想を下回る内容だったが、日本銀行による10月追加緩和の思惑が広がっており、リスク回避的な円買いは抑制される可能性がある。

米労働省が2日発表した9月雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想の+20万人程度を下回る+14.2万人にとどまった。失業率は5.1%で予想通りだったが、労働参加率は低下し、平均時給は前月比で横ばいだった。

7月と8月の非農業部門雇用者は合計で5.9万人の減少に下方修正されていた。8月実績は上方修正されるとの見方もあったが、下方修正は予想外だった。市場参加者の間では「年内利上げは難しくなり、利上げ開始は来年3月まで先送りされるのではないか」との見方が出ている。

早期利上げに積極的なセントルイス連銀のブラード総裁は「9月の雇用統計は1カ月の指標に過ぎない」と指摘し、単月の雇用統計が金融政策に決定的な影響を与えるわけではないとの見方を表明した。ただし、金融政策の策定は国内だけでなく世界経済の情勢も考慮する必要がある。世界経済の成長が鈍化しつつある状況を勘案すると、年内利上げが難しくなったことは否めない。

《SY》

 提供:フィスコ

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