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2015年10月05日07時05分

【経済】NYの視点:【9/29IMM】円売り持ち減、来週はFOMC議事録・米貿易収支・BOJなどが焦点に


9/29付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで円の売り持ち高は前週から減少した。

◎10/5週のポイント

米国の9月雇用統計がネガティブサプライズとなったことで米国の利上げ観測が大幅に後退した。イエレンFRB議長の雇用のたるみ(slack)ダッシュボードを構成する9項目の中で金融危機の水準に達したものは3項目から2項目へ減少。雇用の改善ペースが失速している証拠となった。低インフレに加えて、米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げの条件としている雇用の更なる改善も未達で、年内の利上げ観測が大幅に後退した。スプリント、HP、ウォルマート、ホールフーズなどの米国企業は雇用削減計画を発表しており、今後、雇用がさらに伸び悩む可能性がある。

10/5週は米国の9月ISM非製造業景況指数や予想外のネガティブサプライズとなった雇用統計後の連銀関係者の講演に加え、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表する連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(9月16日、17日分)に注目が集まる。FOMCメンバーによると、世界経済の不安定さを受けて利上げを見送ったこの会合での決定は「close call僅差」だったようだ。2ヶ月連続で20万人を下回った9月の雇用統計に関し、セントルイス連銀のブラード総裁は「1ヶ月の指標に過ぎない」雇用は「今後、強まる」と、強気の見方。連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが年内の利上げを排除しないと、ドル買いが再燃する可能性もある。

一方で、ドル高や海外の景気の悪化の影響を受ける輸出動向にも注目。米商務省は8月の貿易収支を発表予定している。すでに発表済みの8月の財(goods)の貿易収支速報では、輸出の大幅な減少が明らかになっている。雇用の増加ペースの失速とともに、輸出が一段と経済を抑制する可能性が強まると、年内の利上げ観測はさらに後退し、ドル売りにつながると考えられる。

世界経済に関しては、中国が国慶節の祝日のため7日まで休場となるため、一時的な安心感になつながる。ただ、6日に国際通貨基金(IMF)が世界経済の見通しを公表するが、ラガルド専務理事はすでに下方修正をほのめかした。また、日本銀行の金融政策決定会合や黒田日本銀行総裁の会見で、10月の追加緩和が示唆されると円売り材料となる。週後半にはぺルーのリマでG20財務相・中央銀行総裁会議、IMF・世界銀行の年次総会も予定されている。

●世界
6日:国際通貨基金(IMF)が世界経済見通し公表
8日: G20財務相・中央銀行総裁会議、IMF・世界銀行の年次総会ぺルーのリマ

●中国
国慶節の祝日のため休場(7日まで)

●日本
7日:日本銀行、政策委員会・金融政策決定会合(2日目、結果発表)
黒田日本銀行総裁会見

●米国
5日:米・9月ISM非製造業景況指数、9月労働市場情勢指数
6日:ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が見通しについて講演、8月貿易収支
8日:ブラード・セントルイス連銀総裁講演、コチャラコタ米ミネアポリス地区連銀総裁が講演、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁が見通しに関して講演、連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(9月16,17日分)公表
9日:ロックハート・アトランタ連銀総裁が経済に関して講演、エバンス・シカゴ連銀総裁が金融政策に関し講演

■イエレンFRB議長の雇用たるみダッシュボード
◎危機前に比べ状態が改善       危機前の水準と比較
7月解雇率(Layoffs/discharges rate):1.1%(6月1.3%) 1.4%(下回る)
7月求人率(Job openings rate):3.9%(6月3.6%) 3%(上回る)

◎状態が危機前より依然悪い
9月雇用者数(Nonfirm payrolls):14.2万人(8月13.6万人) 16.18万人(下回る)
9月失業率(Unemploynent rate):5.1% 5%(上回る)
7月退職率(Quits rate):1.9%(6月1.9%) 2.1%(下回る)
9月広義の失業率(U-6):10.0%(8月10.3%) 8.8%(上回る)
7月採用率(Hires rate):3.5%(6月3.7%) 3.8%(下回る)
9月長期失業率:42.0%(15週以上、8月43.5%、前年同月42.0) 19.1%(上回る)
9月労働参加率:62.4%(8月62.6) 66.1%(下回る)

●欧州
8日:英中銀、金融政策、欧州中央銀行(ECB)議事要旨

●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン

【IMM】

*日本円
ネット・円売り持ち:-22,052(9/29)←円売り持ち:-23,678(9/22)
(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)
(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)

*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-87,660(9/29)←ユーロ売り持ち:-81,033(9/22)
(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)

*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:-2,047(9/29)←ポンド買い持ち:+1,267(9/22)
(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)

*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-2,715(9/29)←スイスフラン売り持ち:-1,876(9/22)
(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)

*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-42,235(9/29)←加ドル売り持ち:-38,394(9/22)
(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)

*豪ドル
ネット・豪ドル売り持ち:-48,865(9/29)←豪ドル売り持ち:-52,832(9/22)

《NO》

 提供:フィスコ

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