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【経済】10月追加緩和+TPP大筋合意でも株式市場の安定化は期待薄か


 1日発表された9月の日銀短観では、大企業製造業DIは+12で6月短観の+15との比較で3ポイント悪化した。大企業非製造業DIは+25と予想を上回る結果となったが、先行き予想はやや悪化している。

 市場参加者の間からは、9月短観は10月に日銀が追加緩和を行う理由のひとつになるとの声が聞かれている。日銀9月短観の内容は想定の範囲内であると言えなくもないが、国内株式市場では10月緩和への期待が広がっている。日経平均株価は大幅続伸となっているが、「追加緩和」という商材のひとつが提供されただけであり、株高が持続するとの見方は少ない。

 株高の原動力になる材料は、日銀追加緩和とTPPの大筋合意だろう。ただし、いずれも個人消費の回復を促すことにはならない。中国経済の先行き不安は払拭されていないことから、株式相場の不安定な状態はしばらく続くかもしれない。
《MK》

 提供:フィスコ

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