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【経済】NYの視点:米9月雇用統計、雇用の順調な伸びが示されると年内の利上げを後押し


米9月の雇用統計の結果は10月連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げの可能性を見極める上で鍵となる。世界経済、特に中国や新興諸国の経済の鈍化が鮮明となる中、FOMCメンバーは依然、10月会合での利上げの可能性を除外していない。ただ、10月FOMCではイエレンFRB議長の記者会見やFOMCメンバーの予測発表は予定されていない。また、利上げを見送った9月会合からまだ日数がたっていない。9月会合から10月会合までの間に発表される指標で、FOMCの利上げ開始を決定的にするほど強い結果を予想するのは困難。

しかし、9月の雇用統計が順調な伸びを示した場合、12月FOMCでの利上げを後押しする可能性は強くドル買いにつながる。商品価格の下落や、世界経済の鈍化がひびき製造業における雇用は減少していると予想される。米国労働省が発表する雇用統計と最も相関関係が強いとして注目される民間部門の雇用者数を示すADP雇用統計の9月分の増加数は6月以来で初めて増加数が20万人台を回復したことは、雇用統計への期待を高める。

■9月雇用統計の先行指標

・ADP雇用統計
前月比+19.0万人(予想:+20.0万人、7月:+17.7万人←+18.5万人)

・NY連銀製造業景況指数
雇用(現状):-6.19(8月1.82、6か月平均3.71)
週平均就業時間:-10.31(8月-1.82、6か月平均-1.73)
6か月予想
雇用:7.22(8月3.64、6か月平均12.15)
週平均就業時間:-9.28(8月1.82、6か月平均-2.13)

・フィラデルフィア連銀製造業景況指数
雇用(現状):10.2(8月5.3、6か月平均6.2)
週平均就業時間:7.0(8月8.5、6か月平均3.7)
6か月先
雇用:17.9(8月21.5、6か月平均21.0)
週平均就業時間:5.0(8月1.2、6か月平均9.5)

・リッチモンド連銀製造業景況指数
雇用(現状):3(8月1)
週平均就業時間:-12(8月3)
賃金::15(8月15)
6か月先
雇用:26(8月19)
週平均就業時間:18(8月12)
賃金:43(8月34)

・消費者信頼感指数
雇用(現状)

 十分:25.1(8月22.1)

 不十分:50.6(8月56.2)

 困難:24.3(8月21.7)
雇用(6か月先予想)

 増加:15.0(8月14.9)

 減少:15.8(8月14.5)

 不変:69.2(8月70.6)

・失業保険申請件数

   申請件数 前週比 4週平均 継続受給者数
09/19 267,000  3,000 271,750 
09/12 264,000 -11,000 272,500 2,242,000
09/05 275,000  -6,000 275,750 2,243,000
08/29 281,000  11,000 275,250 2,263,000
08/22 271,000  -6,000 272,500 2,259,000
08/15 277,000  4,000 271,500 2,269,000
08/08 273,000  4,000 266,000 2,256,000
08/01 269,000  2,000 268,000 2,278,000

■市場予想
失業率:5.1%(8月:5.1%)
非農業部門雇用者数:前月比+20万人(8月+17.3万人)
民間部門雇用者数:前月比+19.8万人(8月+14万人)

《NO》

 提供:フィスコ

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