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【市況】イレギュラー的な価格形成から押し目拾いの動きが出やすい/オープニングコメント


 30日の東京市場は反発が見込まれる。29日の米国市場では世界経済の減速懸念から売り買いが交錯したが、予想を上回る経済指標の発表等もあり、NYダウは47ドル高と反発した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の17190円となっており、これにさや寄せする格好から、買いが先行することになろう。

 また、昨日の大幅な下げの一因とされていた、スイスの資源商社グレンコアの動向については、29日の欧州市場で急反発をみせており、一先ず持ち直した格好である。また、独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題については、短期間で修理が可能としたうえで、今後、修理の状況などを説明する専用のウェブサイトを立ち上げることを明らかにした。こちらも落ち着きをみせてくる流れに期待したいところである。

 29日の日経平均は4%を超える下落となり、節目の17000円を約8ヶ月ぶりに割り込んでいる。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超える全面安商状だった。買い手控えムードが強く、少ないボリュームで大きく下げている銘柄も多かった。そのためイレギュラー的な価格形成にもなっている状況。外部環境の見極めから自律反発の域は脱せないだろうが、過剰に売り込まれている銘柄等には、押し目拾いの動きが出やすいだろう。

 物色としてはTPP閣僚会議が開催されることから、自動車部品株への見直しが意識されやすいほか、マイナンバーなどへの関心も引き続き高いだろう。その他、待機児童数の増加による保育関連のほか、中国「国慶節」でのインバウンド関連などが注目されよう。
《AK》

 提供:フィスコ

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