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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アルパイン、ニトリHD、住友鉱、NTN

■アルパイン <6816>  1,403円  -120 円 (-7.9%)  本日終値
 アルパイン<6816>が年初来安値を更新。同社は28日引け後、16年3月期中間期連結業績予想の下方修正を発表。売上高は1410億円(前年同期比0.4%減)から1400億円(同1.2%減)に、営業利益は45億円(同0.6%減)から33億円(同27.1%減)に引き下げた。売上高は、主に中国景気の減速に伴い減少。営業利益や経常利益に関しては、製品モデルミックスによる変動費率の悪化、OEMビジネスの新規受注に伴う開発費の増加などにより前回予想を下回ることとなった。

■ニトリホールディングス <9843>  9,130円  -710 円 (-7.2%)  本日終値
 ニトリホールディングス<9843>は4日ぶり急反落。同社は28日取引終了後、16年2月期第2四半期累計(2月21日~8月20日)の連結決算を発表。売上高は2221億8500万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は367億600万円(同2.1%減)、最終利益は229億500万円(同3.4%増)だった。夏向け商品の「Nクール」シリーズが、商品ラインアップ拡大とともに、安定した商品供給体制構築、積極的な販促活動への取り組みなどで需要を取り込み、売上高増加に寄与した。ただ、人件費や物流コストなど販管費が膨らみ、営業利益は前年同期を下回った。最終利益は前年同期計上の特別損失がなかったことから増益を確保したが、本業の儲けを示す営業利益が伸び悩んでいることを嫌気されるかたちとなっている。

■住友金属鉱山 <5713>  1,319円  -91.5 円 (-6.5%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>や三菱マテリアル<5711>など非鉄株が安い。住友鉱は年初来安値を更新した。中国景気減速懸念を背景に非鉄市況が下落。銅、アルミ、ニッケルなどが軒並み安となっている。28日のロンドン金属取引所(LME)で銅相場(3カ月物)は前日比58.0ドル安の1トン=4965.0ドルに下落。8月下旬につけた4935ドルの安値を視野に入れている。また、亜鉛市況の下落を受け東邦亜鉛<5707>も急落している。非鉄市況の下落は関連株の業績悪化要因となるとの懸念が出ている。

■NTN <6472>  497円  -33 円 (-6.2%)  本日終値
 NTN<6472>が大幅続落。UBS証券では、16年3月期第2四半期営業利益は104億円、上期合計は245億円と予想。下期は中国やアジアの自動車需要減速、フォルクスワーゲン問題、建機・農機の排ガス規制前の増産一巡、工作機械受注減などの影響が現れそうとの見方で、16年3月期営業利益は会社計画の500億円を下回る465億円と予想。レーティング「ニュートラル」を継続も、目標株価を800円から550円に引き下げている。

■日本特殊陶業 <5334>  2,673円  -164 円 (-5.8%)  本日終値
 28日、特殊陶 <5334> が16年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益を従来予想の213億円→111億円に47.9%下方修正。従来の30.4%増益から一転32.0%減益見通しとなったことが売り材料。自動車用スパークプラグや酸素センサーの取引に関して、米国反トラスト法(独占禁止法)違反があり、一部の顧客に対する和解金150億円を特別損失に計上することが響く。

■三菱UFJ <8306>  699.5円  -42.5 円 (-5.7%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクの下げが鮮烈。時価総額の大きい銀行が軒並み大幅に下げていることで、全般地合い悪を演出している。株式需給面では信用買い残が直近9月18日申し込み現在で三菱UFJ、みずほ両社とも急増していたこともあり、反動での売り圧力が顕在化している。これは個人投資家の信用余力低下にもつながっており、他の銘柄の下げを助長する要因ともなっている。一方、今週は日銀の金融政策決定会合を控えていることもあり、銀行をはじめとする金融関連株の下落は“黒田バズーカ”に期待する声を強めることにもなりそうだ。

■塩野義製薬 <4507>  4,225円  -255 円 (-5.7%)  本日終値
 塩野義製薬<4507>が続落。同社は28日、血小板減少症治療薬「ムルプレタ錠3mg」(一般名はルストロンボパグ)が国内で製造販売承認を取得したことを発表したが、悪地合いに押される展開。ムルプレタの血小板産生促進効果は、待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患の患者に、血小板輸血の代替療法として貢献することが期待されており、世界に先駆けて国内での承認となった。血小板輸血と比較しても血小板補充効果が高く、その効果維持期間が長いことから注目されそうだ。

■しまむら <8227>  12,300円  -730 円 (-5.6%)  本日終値
 しまむら<8227>は大幅続落。同社は28日取引終了後、16年2月期第2四半期累計(2月21日~8月20日)の連結決算を発表。売上高は2656億9700万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は179億円(同6.6%減)、最終利益は114億6600万円(同5.9%減)だった。ゴールデンウイークに気温が上昇したことや、梅雨明け後の猛暑が消費需要を喚起したことから増収を確保したものの、利益採算面では値下げ販売の拡大が足を引っ張った格好となった。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、通期営業利益460億円(同24.9%増)に対する第2四半期時点の進捗率は39%にとどまっていることから、減額修正への懸念が売りに拍車をかけた。

■シャープ <6753>  139円  -8 円 (-5.4%)  本日終値
 シャープ<6753>は全般波乱相場に流され下値を探る展開。同社は28日取引終了後、大阪市阿倍野区の本社ビルおよび田辺ビルを売却し、16年1~3月期に148億3300万円を固定資産売却益として特別利益に計上する見込みであると発表した。本社ビルはニトリホールディングス<9843>に、田辺ビルはNTT都市開発<8933>に、それぞれ16年3月18日付で売却する。16年3月期通期の業績予想への影響は合理的算定が可能となった時点で開示するとしている。同社は譲渡による引渡し後も各譲渡先と賃貸借契約を締結し、本社として18 年3月頃まで使用を継続する予定であり、新たな本社の移転先は現在検討中としている。リストラに伴う財務改善効果はあるものの、16年3月期最終損益は500~1000億円の赤字が市場のコンセンサスで、株価の反応は限定的となった。

■メッセージ <2400>  2,436円  -128 円 (-5.0%)  本日終値
 メッセージ<2400>が大幅安で6日ぶり反落となっている。全般相場の下落に加えて、厚生労働省がこの日午前、介護保険法に基づいて、本社を立ち入り検査したと複数のメディアが報じており、これを嫌気した売りが出ているようだ。厚労省は18日にも関東オフィスを立ち入り検査しており、職員の研修内容や人員配置などの業務管理体制や再発防止策を調査している。

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