【市況】後場に注目すべき3つのポイント~電子部品株の下げがセンチメントを悪化させる
25日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・電子部品株の下げがセンチメントを悪化させる
・ドル・円は120円12銭付近、日経平均の弱含みでドルやや売り優勢
・政策期待として保育・介護などの関連銘柄に関心
■電子部品株の下げがセンチメントを悪化させる
日経平均は小幅に下落。11.04円安の17560.79円(出来高概算12億6000万株)で前場の取引を終えた。イエレンFRB議長講演では、年内の利上げが適切との考えを改めて示したことで、不透明感が和らいだ。また、安倍首相は「新しい三本の矢を放つ」とし、強い経済、子育て支援、社会保障改革を軸に経済再生を実現する考えを強調。その他、権利落ち分の再投資といった動きなどの需給面での安心感につながるなか、日経平均は前日の大幅な下げの反動もあり、反発して始まった。
17600円回復して始まると、その後も上げ幅を広げており、一時17800円に乗せる局面もみられた。しかし、上海が下落して始まると、日経平均も下げに転じており、前引け間際には17500円を割り込むなど荒い値動きに。東証1部の騰落銘柄は、値上がり、値下がり数が拮抗しており、若干値下がり数が上回っている。規模別指数では小型株指数のみがマイナス。
朝方の強い上昇も前日の高値を超えることが出来ず、結局は前日の価格水準でのこう着となっている。権利落ち分の再投資といった動きなどの需給面での期待が先行したこともあり、その後の不安定な値動きによって手掛けづらさが意識されそうだ。また、日本電産<6594>、アルプス<6770>、村田製<6981>など電子部品株への売りが目立っている。依然として年初来安値を上回っているため利食いが出やすい面はありそうだが、好業績が期待されている電子部品株の下げはセンチメントを悪化させる。
大引けにかけては権利落ち分の再投資といった動きが期待されそうだが、戻り待ちの売り圧力も警戒しておく必要。オーバーナイトのポジションは取りづらいだろうが、政策期待などから内需系の一角には押し目を拾う動きが意識されよう。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は120円12銭付近、日経平均の弱含みでドルやや売り優勢
ドル・円は120円12銭付近で推移。日経平均株価の弱含みを受け、やや売り優勢の展開。
ドル・円は前日海外市場で119円23銭から1円超切り返した後、今日の東京市場にかけては買い一服となった。東京市場ではドル買い需要から仲値にかけて国内勢が買いを入れ、一時120円38銭まで上昇した。
その後はプラス圏で推移していた日経平均が反落したことで下落方向に振れた。ただ、ランチタイムの日経平均先物が再びプラス圏に浮上していることから、午後は値を戻す展開が予想される。
市場では、イエレン米FRB議長が前日に講演し、年内の利上げ実施を示唆したことでドル買いが強まったが、年内利上げは想定の範囲内との見方が多い。
12時20分時点のドル・円は120円12銭、ユーロ・円は134円23銭、ポンド・円は182円79銭、豪ドル・円は84円13銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・日経平均はFリテ<9983>が28円押し上げ、ファナック<6954>が31円押し下げ
・政策期待として保育・介護などの関連銘柄に関心
・引き続き中国関連銘柄の下げが目立つ
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
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《SY》
提供:フィスコ