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【市況】ピンポイントではあるが内需系の一角が小じっかり/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅続落。422.76円安の17647.45円(出来高概算11億4000万株)で前場の取引を終えた。連休中の欧米市場の弱い値動きを受けて、売り優勢の展開となった。米国では利上げ観測がくすぶっているほか、欧州では独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制の不正問題が波乱要因に。中国の9月製造業景況指数が6年半ぶりの低水準となったことも嫌気された。
 規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに2桁の下げとなっている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。セクターでは機械、非鉄金属、鉄鋼、ガラス土石、電気機器、証券、鉱業、海運、輸送用機器、金属製品などの弱さが目立つ。一方で、小売、陸運、食料品など内需系の一角が小じっかりだった。

 日経平均は17800円近辺で始まると、その後もじりじりと下げ幅を広げており、下げ幅は400円を超えている。独VWの排ガス規制の不正問題を受けて、自動車や部品メーカーなどへ売りが波及している。また、中国の景気鈍化懸念から機械や非鉄金属などの弱さが目立っている。独VWの影響が見極めづらく、売り一巡後の押し目狙いの買いも入りづらいところである。
 一方で、ピンポイントではあるが内需系の一角に資金が向かっており、値動きのよい銘柄等へは短期筋の資金が向かいやすい。目先的には主力処は手がけづらい状況ではあるため、材料系の銘柄等への割り切りスタンスでの売買が中心となろう。その他は、9月決算・中間期末を控え、配当志向の物色も意識されよう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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