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【特集】3Dマトリックス Research Memo(4):欧州市場の販売パートナーとの契約締結の有無によって収益は大きく変動


■業績動向

(3) 2016年4月期業績見通し

スリー・ディー・マトリックス<7777>の2016年4月期の連結業績は、事業収益が783~2,877百万円、営業利益が1,996百万円の損失から24百万円の利益とレンジ開示を行っている。欧州市場における販売パートナーとの契約締結の有無によって収益が大きく変動するためである。

具体的には、販売パートナーとの契約が締結されれば、契約一時金として2,000百万円、製品販売として93百万円(プロモーション用のみ)が見込まれており、この差額分が業績予想のレンジに相当することになる。事業収益の内訳としては、止血材の欧州及びアジア、南米市場における直販分で582~675百万円となり、契約一時金及びマイルストーン収益で176~2,175百万円を見込んでいる。

欧州市場においてはイギリス、スイス、ドイツの医療施設で販売が開始され、アジア市場では香港に続いて、第2四半期以降はインドネシアやマレーシア、シンガポールでの販売を見込んでいる。なお、マレーシアはCEマーキング適用対象国で、製品登録申請することなく販売が可能な国となっている。また、南米市場ではチリやコロンビアでの販売を計画している。

一方、国内の止血材については、早ければ当第2四半期中にも治験を開始し、期末までに製造販売承認申請を行うことを目標としている。今回はCRO(受託臨床試験期間)に委託することもあり、治験から申請までの期間は前回の3分の2程度と、短期間で完了すると想定している。前回は97症例ですべての治験を独自で行い、約13ヶ月の期間を要した。治験の開始時期や症例数によっては製造販売承認申請の時期が2017年4月期にズレ込む可能性もある。なお、治験費用としては2016年4月期に300百万円弱を見込んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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