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【市況】23日の香港市場概況:香港ハンセン指数は下落、中国景気の先行きに対する不安強まる


23日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比493.67ポイント(2.26%)安の21302.91ポイントと反落し、本土企業株で構成されるH株指数が265.14ポイント(2.70%)安の9570.25ポイントと3日続落した。売買代金は926億4500万香港ドルに増加する(22日は744億3600万香港ドル)。

中国景気の先行き不安が強まる。取引時間中に公表された9月の財新・中国製造業PMI(速報値)が47.0と下振れし(予想は47.5、8月確定値は47.3)、6年半ぶりの低水準に落ち込んだことが売り材料視された。香港の各指数は昨夜の欧米株安を嫌気して安くスタートし、PMI発表後に下げ足を速めている。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。個別では、天然ガス事業の昆侖能源(135/HK)が5.4%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が5.0%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が4.9%安と下げが目立った。カジノ株に関しては、マカオ政府経済財政司の梁維特(ライオネル・リョン)司長が22日、カジノ業界の管理規定を短期内に打ち出す方針を明らかにしたことがネガティブ材料。


ジャンケット(VIP客の仲介人)業者の監督が強化されることで、大口顧客のカジノ離れが懸念された。石油大手3社株も急落。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.6%安、中国石油化工(386/HK)が3.9%安、中国石油天然気(857/HK)が3.8%安と値を下げた。時価総額上位の本土系銀行株も安い。

H株指数の構成銘柄もほぼ下落(40のうち39がマイナス)。軽トラック・SUVメーカーの長城汽車(2333/HK)が6.1%安、証券大手の華泰証券(HTSC:6886/HK)が5.5%安、中国3大航空の一角を占める中国国際航空(753/HK)が5.2%安と値下がり率の上位に並んだ。証券株については、6月半ばからの株価急落を受けて信用取引業務が急縮小していると伝わるなか、業績の先行きが不安視されている。
【亜州IR】

《MK》

 提供:フィスコ

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