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【通貨】欧米為替見通し:米10月利上げに思惑交錯、ドルの重しに


今日の欧米市場では、米利上げ時期をめぐる思惑が交錯しそうだ。連邦公開市場委員会(FOMC)の中では意見が分かれており、足元で買い戻しが強まっているドルの重しになる可能性があろう。


セントルイス地区連銀のブラード総裁は21日、CNBC番組内で、米国の雇用情勢の改善や物価の安定推移を踏まえると、連邦準備理事会(FRB)が「非常事態」に対応するための政策を改める時期だとした。そのうえで、10月利上げの可能性に言及。同総裁は前週のFOMCで、金利据え置きに反対した。


一方、アトランタ地区連銀のロックハート総裁は同日の講演で、次回10月27-28日に開催されるFOMCまでに、世界の経済情勢などの懸念を払しょくするには時間的に不十分との見方を示した。ロックハート総裁はFOMC内で「中間派」から「ハト派」と位置づけられているが、8月に米紙とのインタビューで9月利上げに前向きな姿勢を示したほか、見送りの場合でも10月の利上げ決定はあり得るとの考えを示していた。なお、同総裁は、9月の金利据え置きに賛成している。


こうしたFOMCメンバーで意見が分かれていることは不透明感を増すことから、目先のポジション取りは難しくなろう。ドルは9月16-17日のFOMCで利上げ見送りの後、年内も難しいとの見方からいったん売られたが、週明け以降は買い戻す動き。しかし、欧米市場では利上げ時期に関する思惑が交錯し、上値を抑えるとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・22:00  米・7月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.4%、6月:+0.2%)
・23:00  ユーロ圏・9月消費者信頼感(予想:-7.0、8月:-6.9)
・23:00  米・9月リッチモンド連銀製造業指数(予想:2、8月:0)
・02:00  米財務省2年債入札(260億ドル)

《MK》

 提供:フィスコ

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