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【経済】中国:混合所有制改革を推進、企業の統合・再編加速へ=李首相


中国の李克強首相は18日、国有企業に民間資本を導入する「混合所有制改革」を推進し、企業の統合・再編を加速させるとの方針をあらためて示した。国有企業改革に関する座談会の席で明らかにしたもの。長期的に赤字が続き、資産効率の低い“ゾンビ企業”を整理し、国有資本の運用効率を引き上げる必要があると強調している。
また、国家発展改革委員会のウェブサイトに掲載(19日付)された劉鶴・副主任の発言によると、政府は電力、石油・天然ガス、鉄道、航空、通信、軍事関連といった分野で「混合所有制改革」を試験的に実施していく考えという。
国務院(内閣に相当)はこれに先立つ13日、「国有企業改革の深化に関する指導意見」を発表している。同意見は今後5年にわたる国有企業改革の大枠を示したもの。例えば、国有企業を「公益類」と「商業類」に分け、業種に応じて改革や監督を実施する方針などが盛り込まれた。
すでに改革の動きは始動。例えば、国有海運グループの中国遠洋運輸(集団)総公司と中国海運(集団)総公司が再編を予定しており、傘下上場企業の多くが株式売買を一時停止している。国有企業改革の推進は、国内の株式市場にも大きな影響をもたらす見通し。金融経済情報ベンダーのWind資訊によると、中央・地方政府系の国有企業や大学などを実質的な親会社とする上場企業の数は1010社を数え、A株市場全体の3分の1以上を占めている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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