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【経済】米利上げは12月以降に先送りか?


 17日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが8対1の賛成多数で決定された。市場関係者の多くが予想した通りの結果となったが、一部からFOMCの声明内容やイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容は「予想よりもハト派的だった」との声が聞かれた。

 次回のFOMC会合は10月27-28日に開催されるが、ここでの利上げ決定を予想している市場関係者は少数にとどまる。現時点では利上げ開始は12月になるとの見方がコンセンサスになっており、年内利上げなしの予想も増えている。

 今回のFOMC会合でも利上げが決定されなったことで、米国景気の順調な回復や持続的な成長に対する懐疑的な見方が一部で浮上している。年内利上げの可能性は残されているものの、リスク選好的なドル買いが大きく広がるかどうか微妙な状況だ。


 なお、9月利上げを見送った理由については、1)一部投資銀行が中国関連の投資でかなりの損失を被っており、サマーズ元米財務長官を通じてFRBに利上げ見送りを要請した、2)中国・人民元が年内にSDRに採用される見込みはなくなったことでドル防衛のための利上げは必要ないとFRBが判断した、3)FRBは利上げを先送りすることでマイルドな通貨安を狙った(インフレ鈍化に対応するため)、などの憶測が流れているようだ。

《MK》

 提供:フィスコ

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