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【特集】三機工業 Research Memo(6):15/3期は労務費の上昇や資機材価格の高騰を吸収し増益を達成


■業績動向

(1) 2015年3月期の業績概要

●損益状況
三機工業<1961>の2015年3月期の業績は、受注高173,398百万円(前期比3.0%増)、売上高179,598百万円(同4.7%増)、売上総利益17,966百万円(同2.5%減)、営業利益2,951百万円(同4.7%増)、経常利益3,809百万円(同21.1%増)、当期純利益2,461百万円(同39.6%増)となり、前期比で増収増益となった。

受注高は全体で173,398百万円(前期比3.0%増)となった。建築設備は150,032百万円(同4.3%増)であり、中でも産業空調が46,765百万円(同 17.3%増)、電気が23,215百万円(同 20.1%増)、ファシリティシステムが6,196百万円(同26.9%増)と堅調だった。産業空調は同社が比較的強い分野であり、製造業の国内回帰の影響により電機・自動車を中心として回復傾向となっている。

機械システムは、5,716百万円(同32.6%減)となり、前期に比べて大型案件がなかったことなどから減少した。環境システムは16,767百万円(同11.6%増)で水処理施設関連で比較的大型の案件を獲得できたことにより増加した。

売上高については、建築設備は151,169百万円(同5.2%増)、機械システムは9,953百万円(同 1.1%増)、環境システムは17,485百万円(同 1.8%増)となった。

利益では、売上総利益率が10.0%(前期10.7%)へ低下した。これは労務費の上昇や資機材価格の高騰により一部で不採算工事が発生し、これに対する工事損失引当金を通期で747百万円繰り入れたためである(前期は233百万円の繰戻し)。

その一方で経費削減などにより販管費は前期から589百万円減少し、営業利益は前期比4.7%の増益、営業外収支の改善により経常利益は同21.1%増、当期純利益は同39.6%増の増益となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《RT》

 提供:フィスコ

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