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【市況】<動意株・18日>(大引け)=林兼、銭高組、一工薬など

 林兼産業<2286>=大幅続伸。30日からTPP交渉に参加する日米など12カ国が米国で閣僚会合を控え、TPP関連として改めて買いを集めている。同社はTPP妥結で関税引き下げメリットを享受するとともに、食肉業界再編の思惑も株式需給面でポジティブに働いている。また、同社はイスラム教に対応したハラル食品で先行するが、マレーシアの持ち分法適用非連結子会社で展開しているイスラム圏向けハラル食品の販売目標が大きく下回って推移していることから、15日取引終了後に16年3月期第2四半期に特別損失を計上することを発表した。ところが、16日は目先筋の売りを完全に吸収、底離れの足場とする強さをみせている。

 銭高組<1811>=大幅高。8月下旬にリニア中央新幹線の南アルプストンネルの新設工事で大手ゼネコンなどと共同受注を果たし、これを材料に大きなマドを開けストップ高を演じたが、その後も目先筋の利益確定売りを吸収しマドを埋め拒否の強い足をみせている。株価急騰を受けて信用規制がかかっているが、現状は貸株注意喚起にとどまっており、売買の自由度はそれほど失われていない。信用取組は11日申し込み現在で0.83倍と売り長であり踏み上げ期待が先高感につながっている。

 第一工業製薬<4461>=4日続伸。環境省が17日発表した「平成27年度セルロースナノファイバー活用製品の性能評価事業委託業務に係る公募の採択結果」で、委託契約候補者として採択された4事業者の一つとして同社も採択されており、これを好材料視した買いが入っている。同社では、公募に対して「自動車用バッテリーについて、従来の鉛二次電池の代替となる軽量かつ小型のCNF活用リチウムイオン二次電池を製造するとともに、CNF活用リチウムイオン二次電池の性能評価を行う。また、CNFを活用したバッテリーの軽量化に伴う燃費向上効果やCO2削減効果の検証を行う」ことを提案。これにより、トクラス(静岡県浜松市)、トヨタ車体(愛知県刈谷市)、九州大学大学院農学研究院(福岡市東区)などとともに、委託契約候補者として採択された。

 フュートレック<2468>=ストップ高。同社はスマートフォン向けやカーナビゲーション向けを中心に音声認識装置を手掛け、今後はウエアラブル端末分野などで活躍期待が大きい。18日付の日本経済新聞で「近畿日本ツーリストはソフト開発のフュートレックと連携し、会話内容を約2秒で翻訳して発音するシステムを開発した」と報じており、これが短期資金の流入を誘っている。「外国語と日本語双方向の翻訳が可能で、タブレットなどで利用できる」と伝えられ、インバウンド需要に支えられる国内の旅行・レジャー産業において、訪日客への観光情報伝達の有力なシステムとして需要開拓期待が高まった。

 岡本硝子<7746>=大幅高。同社は17日の取引終了後、持ち分法関連会社のJAPAN 3D DEVICES(J3DD)が、柏崎工場でヘッドアップディスプレー(HUD) 向けレンズの量産を初めて開始することを発表した。今回の製品は、岡本硝子が自動車部品メーカーから受注したもので、J3DDが製造したガラス成型品を岡本硝子において研磨加工後、販売をする予定。

 テクノホライゾン・ホールディングス<6629>=堅調。同社は、17日の取引終了後、傘下のエルモ社が昨年2月に発売した手の平サイズのスマートフォン連携超広角デジタルムービーカメラ「QBiC MS-1」をさらに進化させた新製品「QBiC MS-1X」を10月1日に発売すると発表しており、これを好感した買いが入っている。新製品は、録画ビットレートを従来の1.5倍に向上させて画質の向上を図ったほか、自転車やオートバイによるツーリングなどの状況を録画したいとのニーズから、録画容量がいっぱいになると古い録画ファイルを消しながら録画を続けるサイクル録画機能を搭載したことなどが特徴。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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