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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~FOMC通過し、目先は国内に関心が向かいやすく


18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・FOMC通過し、目先は国内に関心が向かいやすく
・ドル・円は120円00銭付近、米利上げ見送りで売り継続
・リバランスによる買いが優勢だった輸出関連株は軟調


■FOMC通過し、目先は国内に関心が向かいやすく

日経平均は大幅に下落。256.91円安の18175.36円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えている。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通りに政策金利は据え置かれた。イエレンFRB議長の会見などを受けて上げ幅を拡大させる局面もみられたが、NYダウは引けにかけて下げに転じるなど荒い値動きだった。シカゴ先物は大阪比200円安の18160円となり、これにさや寄せする格好に。

売り一巡後は下げ渋りをみせているが、大型連休を控えていることもあって戻りは鈍く、方向感の掴みづらい展開。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落。セクターでは情報・通信のみがプラスとなり、一方で鉄鋼、保険、ガラス土石、電気機器、機械、銀行、証券、海運、化学、卸売などが冴えない。

米利上げ見送りは想定されたことであった。年内利上げの可能性も予想されていることであるが、結局は前日のリバランスの反動といったところであろう。一先ず日経平均は5日線処での攻防をみせており、同水準での底堅さが意識されているようであれば、値ごろ感からの買いも入りやすい。しかし、連休を前にしてリスクを取りに行く流れは限られそうであり、こう着感の強い展開になりそうだ。

もっとも、FOMCが通過したことから、目先は国内に関心が向かいやすくなる。安保法案可決後は改めて経済対策などに関心が集まりやすい。また、イベントとしては来週には米アップルの新型iPhone「6s」シリーズが発売されるため、関連銘柄なども注目されそうだ。米利上げ先送りで為替相場が円高に振れやすいなかでは、内需系にシフトしやすい面もあろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円00銭付近、米利上げ見送りで売り継続

ドル・円は120円00銭付近で推移。米連邦準備理事会(FRB)が利上げ見送りを決めたことを背景にドル売りが続いた。

FRBは16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を現行水準に据え置くことを決めた。ただ、年内利上げの可能性は残した。FOMCの発表を受け、ドル・円は121円付近から119円80銭まで値を下げた。

東京市場でもドル売り・円買いの流れが続き、ドル・円は日経平均株価の下げ幅拡大を受け、一時119円65銭まで売られた。その後、日経平均の下げ幅縮小を意識してリスク回避的なドル売りはやや後退した。

ただ、ランチタイムの日経平均先物や上海総合指が軟調地合いとなっていることから、ドル・円は午後の取引でも弱含みが続く見通し。

12時23分時点のドル・円は120円00銭、ユーロ・円は136円73銭、ポンド・円は186円88銭、豪ドル・円は86円33銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日経平均値上がり寄与度トップはKDDI<9433>、売り一巡後の自律反発狙い
・昨日までリバランスによる買いが優勢だった輸出関連株は軟調
・医薬品、小売、電気・ガスなど内需セクターは小幅な下げ


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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