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【市況】目先は国内に関心が向かいやすく/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に下落。256.91円安の18175.36円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えている。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通りに政策金利は据え置かれた。イエレンFRB議長の会見などを受けて上げ幅を拡大させる局面もみられたが、NYダウは引けにかけて下げに転じるなど荒い値動きだった。シカゴ先物は大阪比200円安の18160円となり、これにさや寄せする格好に。
 売り一巡後は下げ渋りをみせているが、大型連休を控えていることもあって戻りは鈍く、方向感の掴みづらい展開。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1400を超えており、全体の7割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに2ケタの下落。セクターでは情報・通信のみがプラスとなり、一方で鉄鋼、保険、ガラス土石、電気機器、機械、銀行、証券、海運、化学、卸売などが冴えない。

 米利上げ見送りは想定されたことであった。年内利上げの可能性も予想されていることであるが、結局は前日のリバランスの反動といったところであろう。一先ず日経平均は5日線処での攻防をみせており、同水準での底堅さが意識されているようであれば、値ごろ感からの買いも入りやすい。しかし、連休を前にしてリスクを取りに行く流れは限られそうであり、こう着感の強い展開になりそうだ。
 もっとも、FOMCが通過したことから、目先は国内に関心が向かいやすくなる。安保法案可決後は改めて経済対策などに関心が集まりやすい。また、イベントとしては来週には米アップルの新型iPhone「6s」シリーズが発売されるため、関連銘柄なども注目されそうだ。米利上げ先送りで為替相場が円高に振れやすいなかでは、内需系にシフトしやすい面もあろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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