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【通貨】欧米為替見通し:米利上げ「今回見送り・年内実施」がコンセンサスか


今日の欧米市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策が最大の焦点となる。現時点では9月利上げ観測が後退しており、今回は見送って年内に実施するとの見方がコンセンサスとなりつつある。その場合には、ドル売りに振れた後に反発する値動きを予想する。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利発表について、ある邦銀関係者は「市場ではまだ見方が分かれている」としているが、9月利上げ観測は次第に後退している。CMEの「FEDウォッチ」によると、市場関係者の据え置き予想が75%と、利上げ予想の25%を圧倒。このため「今回見送り・年内実施」が現時点での市場コンセンサスといえそうだ。

FOMCは18日午前3時に政策金利を発表する。その際のドル・円の反応は、いったんドル売りに振れ119円付近まで下落する展開を想定する。その後は、年内利上げを期待して122円を目指す展開となり、明日以降も底堅い値動きとなろう。

逆に、利上げに踏み切った場合には、最初はドル買いに振れる見込み。しかし、先の邦銀関係者は「足元では利上げの織り込みが進んでいないことから、ポジティブ・サプライズではないだろう」とし、株安・ドル安に振れる可能性を指摘する。利上げと据え置きのいずれの場合でも、ドル・円は119円-122円のレンジ内で乱高下する展開とみる。

一方、16日に米格付会社スタンダード・アンド・プアーズが日本のソブリン格付を「AA-」から「A+」に格下げした。これを受け、「ドルの調達圧力が強まっている」(市場関係者)ことから、今日の欧米市場でドル売り・円買いに振れても、過度な円高にはなりにくいとみられる。


【今日の欧米市場の予定】

・17:30 英・8月小売売上高(自動車燃料含む)(前月比予想:+0.2%、7月:+0.1%)
・21:30 米・8月住宅着工件数(予想:116万戸、7月:120.6万戸)
・21:30 米・8月住宅建設許可件数(予想:115.9万戸、7月:113万戸)
・21:30 米・前週分新規失業保険申請件数(予想:27.5万件、前回:27.5万件)
・21:30 米・4-6月期経常収支(予想:-1115億ドル、1-3月期:-1133億ドル)
・23:00 米・9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:5.9、8月:8.3)
・03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利・声明発表(0.25%で現状維持の予想)
・03:30 イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長会見

《SY》

 提供:フィスコ

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