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【特集】きちり Research Memo(6):経営の安全性を示す経営指標は健全な水準を維持


■決算動向

(3)財務状況

きちり<3082>の2015年6月末の財務状況を見ると、総資産は前期末比227百万円増の3,296百万円となった。主な増加要因を見ると、流動資産では売上債権(+12百万円)や、商業施設への預け金(+39百万円)などが増加した。また、固定資産はEAP社の新規出資などによる関係会社株式の増加(+148百万円)を主因に、前期末比181百万円増加した。

一方、負債は前期末比261百万円増の1,727百万円となった。主な増加要因は、専売契約締結に伴う前受収益が長短合わせて223百万円増加したことが主因となっている。また、純資産は前期末比33百万円減少の1,568百万円となった。当期純利益116百万円の計上による利益剰余金の増加があったものの、配当金の支払い(101百万円)や、自己株式取得費用(48百万円)などが減少要因となった。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す流動比率は目安となる100%を超えており、自己資本比率は若干低下したものの、有利子負債比率の水準も低く、健全な水準を維持していると判断される。また、収益性に関しては2期連続で減益となったこともあり、ROA、ROE、売上高営業利益率ともに前期比で低下したものの、同業他社比較ではいずれも高い水準を維持している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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