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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~FOMC通過後はいずれにせよアク抜けへ


17日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・FOMC通過後はいずれにせよアク抜けへ
・ドル・円は120円54銭付近、米FOMC控え調整の売り
・引き続きリバランス中心の売買、輸出関連株が相対的に優勢


■FOMC通過後はいずれにせよアク抜けへ

日経平均は続伸。152.07円高の18323.67円(出来高概算9億6000万株)で前場の取引を終えている。16日の米国市場は、連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが実施される可能性は低いとの見方から、NYダウは140ドル高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の18345円となるなか、これにさや寄せする格好から買いが先行した。

ただし、FOMCの結果を見極めたいとの模様眺めムードも強く、寄り付き直後に18446.84円まで上げ幅を広げた後は、18300円前半レベルでのこう着が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは電気機器、機械、鉱業、証券、鉄鋼、その他金融、情報通信、食料品、空運などが堅調。半面、その他製品、保険、医薬品、銀行、陸運などが利食いに押されている。

保険、銀行などが前引けにかけて下げに転じる動きが目立っており、FOMCで利上げに踏み切るかを見極めたいというところであろう。ポジション調整に伴うリバランスの売買が中心になりやすく、日経平均はこう着感の強い値動きが意識される。物色の流れとしては外部環境に振らされ難い低位材料株や中小型株に向かいやすく、それでも資金の逃げ足は速いため、短期的な値幅取り狙いが中心であろう。

とはいえ、FOMC通過後はいずれにせよアク抜けとなる。利上げ先送りがコンセンサスとなっており、利上げに踏み切った場合はネガティブ視されよう。ただし、先行きの不透明感が払拭することになるため、大きく売り込まれた水準では押し目拾いのスタンスとみられる。ボトム圏で推移している銘柄等については、先回りの動きも出てきそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円54銭付近、米FOMC控え調整の売り

ドル・円は120円19銭付近で推移。ドル・円はやや弱含んだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の金利発表を控え、ポジション調整の売りに押される展開。

ドル・円は朝方の取引で120円67銭をつけた後、日経平均株価の上げ幅縮小に連動し、FOMC前のポジション調整売りがやや強まった。午前中は120円35銭まで値を下げた。

ランチタイムの日経平均先物が伸び悩んでいるほか、上海総合指数が前日終値付近でもみあう展開が続いていることから、午後の取引でドル・円がリスク選好的なドル買いに転じる可能性は高くない。

12時25分時点のドル・円は120円54銭、ユーロ・円は136円21銭、ポンド・円は186円89銭、豪ドル・円は86円69銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・前場はダイキン<6367>、KDDI<9433>、TDK<6762>が日経平均値上がり寄与度上位
・FOMCの結果待ちのなか引き続きリバランス中心の売買、輸出関連株が相対的に優勢
・出遅れていた鉄鋼セクターが上昇率上位に


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・15:35 黒田日銀総裁が全国証券大会であいさつ

<海外>
・16:30 スイス中央銀行が政策金利発表(-0.75%で現状維持の予想)

《SY》

 提供:フィスコ

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