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【市況】FOMCの結果待ち、通過後のアク抜けも意識されやすく/オープニングコメント


 17日の東京市場は買い優勢の相場展開になろう。16日の米国市場は、NYダウが140ドル高となった。8月消費者物価指数(CPI)が7ヶ月ぶりのマイナスとなり、連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが実施される可能性は低いとの見方が広がった。これを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比205円高の18345円に。

 シカゴ先物にさや寄せする格好から、幅広い銘柄に買いが入ることになるため、足元で煮詰まり感が意識されていた日経平均は、もち合いを上放れる格好になりそうだ。また、NY原油先物相場は予想外の在庫減が好感されて大幅に上昇している。16日の上海市場は3日ぶりに反発だったこともあり、エネルギーや素材株などへの支援材料になりそうだ。

 また、S&Pは16日、日本の長期格付けを「シングルAプラス」に1段階引き下げた。デフレ脱却や経済成長を目指した日本政府の経済政策に対して、現在の状況を改善できそうにないと考えている。もっとも、これにより改めて日銀の追加緩和への期待が高まるほか、安保法案通過後の政府の経済対策への期待にもつながろう。

 買い一巡後はFOMCで利上げに踏み切るかを見極めたいとする模様眺めムードが強まる可能性はある。ただし、FOMC通過後のアク抜けも意識されやすく、大きく売り込まれている銘柄等へは、底入れからの反発を意識した見直しの流れもありそうだ。

 また、こう着感が強まったとしても、インデックス売買の影響を受け難い中小型株や材料株などへは、短期筋の値幅取りの資金が向かいやすい。テーマ株ではビール世界最大手のアンハイザーが英SABミラー買収へ動いており、食品セクターへの再編。東京ゲームショウが開催されるため、ゲーム株などへも関心が集まりそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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