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【特集】アーバネット Research Memo(6):16/6期は引き続き大幅な増収増益を見込んでいる


■決算動向

(3) 2016年6月期の業績予想

2016年6月期の業績予想についてアーバネットコーポレーション<3242>は、売上高を前期比34.3%増の16,000百万円、営業利益を同6.5%増の1,760百万円、経常利益を同3.2%増の1,440百万円、当期純利益を同3.1%増の900百万円と引き続き大幅な増収及び増益を見込んでいる。

前提となる自社開発物件の販売戸数は、投資用ワンルーム(16棟665戸)に加えて、久しぶりの挑戦となる建売(4戸)を予定している。まだ未契約のものも一部でみられるが、販売価格が上昇局面にあるなかで、契約のタイミングを図っていることが要因とみられることや、これまでの販売実績から判断して、業績予想の達成の可能性は高いと考えられる。なお、海外投資家に対する直接分譲については、既に1件(アジールコート新宿)が契約済となっているが、他にも様々な可能性を含めて候補となる物件があるようだ。また、今期から操業を開始している子会社アーバネットリビングが手掛ける買取再販についても、アリシアコート渋谷松濤(1棟30戸)を含めて合計44戸を予定している。

利益面では、引き続き建設コストの高止まりが想定される上、売上総利益率の高い分譲マンションの販売予定がないことから原価率が上昇することに加え、2017年6月期に自社分譲を予定している分譲マンションの販促費用が前倒しで計上されることや、業容拡大に伴う採用増による人件費の拡大から、営業利益率は11.0%(前期末は13.9%)に低下する見とおしとなっている。

(4) 2017年6月期以降における開発物件の進捗

同社は、これまでの積極的な用地取得により、2017年6月期の自社開発物件の販売予定戸数として既に712戸を確保している(2015年6月末現在)。契約はこれからであるが、そのうち、ファミリーマンションは1棟52戸(中野坂上)であり、海外投資家に対する直接分譲も現時点で1棟56戸(麻布十番)を予定している。

また、2018年6月期に向けても、今期中に用地取得のめどをつける計画であり、その進捗状況にも注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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