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【市況】米国株式市場見通し:FOMCが最大の注目点


16-17日開催予定のFOMCで、連銀が利上げに踏み切るかどうかが最大の注目点となる。会合後にイエレンFRB議長の会見も予定されており、結果を見極めるまで積極的な売買は手控えられるだろう。8月雇用統計が強弱まちまちの内容となったほか、8月輸入物価指数が予想を下振れたことで利上げへの決定打に乏しく、FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は9月が28%、12月が59%(11日時点)で、12月の利上げを予想する向きが優勢となっている。

週初は12月(土)から開始されるアップルの新型iPhone の予約状況に注目が集まりそうだ。新製品の「iPhone 6s」シリーズに画面を押す圧力の違いを感じ取る「3Dタッチ」機能が加わり、同機能が好評であれば、部品メーカーなどサプライチェーンに新たな需要がもたらされる可能性が高い。初週の予約状況によって、iPhone販売で恩恵を受ける通信キャリア各社や部品メーカーなどが物色されるだろう。

今週から来週にかけて、経済指標では8月小売売上高(15日)、8月消費者物価指数(16日)、9月NAHB住宅市場指数(16日)、8月住宅着工件数・建設許可件数(17日)、8月中古住宅販売件数(21日)、8月耐久財受注(24日)、8月新築住宅販売件数(24日)、4-6月GDP確定値(25日)などの発表が予定されている。8月小売売上高が予想を上回る好調な内容となれば、最近の原油安や輸入物価の下落とも相まって、年末商戦への楽観的な見通しが高まるだろう。中国の8月小売売上高や鉱工業生産(13日)にも注目したい。

個別企業では、運送会社のフェデックス(16日)、ソフトウェア大手のオラクル(16日)、グラフィックソフトのアドビ・システムズ(17日)、食品メーカーのコナグラ・フーズ(18日)、住宅建設会社のレナー(21日)、スポーツ用品のナイキ(24日)、半導体のマイクロン・テクノロジー(25日)などの決算予定されている。コナグラ・フーズは3-5月期決算の不振を受けて、アクティビスト(物言う投資家)のジャナ・パートナーズからの圧力で、同社が推薦する2名の社外取締役を迎え入れており、6-8月期の業績改善が期待される。また、今週から来週にかけては多くの住宅関連指標が発表される為、レナーの決算動向に注目したい。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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