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【市況】大幅下落ながらも冷静に映る/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に下落。535.84円安の18234.67円(出来高概算11億6000万株)で前場の取引を終えた。9日の米国市場が大幅に下げたほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比365円安の18215円だった。これにさや寄せする格好から幅広い銘柄に売りが先行。18500円を下回って始まった日経平均は、その後も下げ幅を広げており、一時17956.15円と18000円を割り込む局面もみられた。
 ただし、節目の18000円や5日線などが心理的な支持線として意識される中、その後はじりじりと下げ幅を縮めている。セクターでは海運のみが辛うじてプラスに転じたほかは、32業種が下落。鉱業が5%超の下げとなったほか、石油石炭、保険、食料品、情報通信、銀行、医薬品、輸送用機器、小売などの弱さが目立った。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の8割を占めている。

 昨日の上昇がショートカバーのほか、ヘッジ対応に絡んだインデックス売買が中心であったため、大幅下落ながらも冷静に映る。このところの乱高下によって投資家の慎重姿勢は強く、昨日の1300円を超える上昇に対しても自律反発とみていたようである。まずは、ボトムを探る流れとなろうが、昨日の反対の動きにより、ヘッジ対応の売りも警戒されるところである。
 材料株での短期的な割り切りスタンスでの値幅取りのほか、売られ過ぎている好業績銘柄等への中長期スタンスでの押し目拾いといった冷静な対応が求められよう。明日の先物・オプションSQ通過後も、米FOMC通過までは方向感が掴みづらそうだが、基本は米利上げによるアク抜けを想定しておきたい。(村瀬智一)
《FA》

 提供:フィスコ

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