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【市況】<動意株・9日>(大引け)=OLC、フルキャストHD、メタップスなど

 オリエンタルランド<4661>=急反発。欧州有力証券では、猛暑や悪天候を主因に、7月の入園者数は前年比6%強減少するなど、「会社計画を5%強下回った」と推定。8月の入園者数は同7%強の減少、「会社計画に対しても8%強下回った」と推定するものの、天候要因による直近の弱い入園者数をきっかけに株価は3月の高値から38.7%下落するなど、「株価の割高感は解消しつつある」との見方で、「TDR35周年の18年度に向けて増益基調が続く」との見方を継続。レーティングを「セル」から「ニュートラル」に引き上げた。ただ、目標株価は6600円から6500円と小幅に引き下げている。

 フルキャストホールディングス<4848>=大幅反発。労働需給がひっ迫するなか、短期の人材派遣への需要は旺盛。同社は採用コストや人件費増加を抑えることで、利益面でも高い伸びを確保、15年1~6月期営業利益は前年同期比48.4%増の高変化を示している。また、企業のニーズ開拓のために、大都市圏だけでなく地方の中規模都市に営業拠点を新たに設ける動きを推進、これが今後の成長期待を支えている。総還元性向50%を掲げるなど株主還元に前向きな姿勢も評価され、個人の短期資金だけでなく押し目に着目した一部機関投資家の実需買いも引き寄せているようだ。

 メタップス<6172>=一時ストップ高。8月28日に東証マザーズ市場に上場した直近IPO銘柄だが、スマートフォン向けアプリの広告戦略を支援する開発者向けプラットフォーム「metaps」を展開し、ダウンロード数は世界で約20億規模に達するなど高成長が期待されている。ここ全般波乱局面では新興市場の小型株、特にマザーズ市場の下げがきつくなっていた。同社株もその影響で9月1日の高値3250円から前日終値まで40%を超える下落をみせていた。きょうは満を持しての反発となったが、市場では「新興市場銘柄は、個人投資家の信用絡みの投げ売りが一巡し、目先は売り玉が枯れた状態だった。

 エスケイジャパン<7608>=ストップ高。きょう付の日本経済新聞で、「レンタルオフィスなどを手がけるコマンドエヌ(京都市)がエスケイジャパンの発行済み株式の約17%を取得したことが分かった」と報じられたことを受けて、改めて需給思惑からの投機資金が流入しているようだ。記事によると、「SKジャパンの主力であるゲームセンターの景品などキャラクター製品の事業に着目し出資したもようだ」としており、記事通りであれば、筆頭株主である創業家の久保千晶氏に続く大株主に浮上することになり、今後の動向にも注目が集まりそうだ。

 リプロセル<4978>=ストップ高。8日の取引終了後、慶応義塾大学と疾患型(遺伝子性の心臓病「QT延長症候群」)iPS細胞由来の心筋細胞に関する独占ライセンス契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入っている。QT延長症候群は、不整脈で突然死につながる可能性のある遺伝性の心臓病で、患者心電図のQTといわれる波形の部分が健康なヒトよりも長いという特徴から「QT延長症候群」と呼ばれている疾患。今回のライセンス契約は、「QT延長症候群」患者由来のiPS細胞から、病態を再現した慶応大学の先端技術を活用して、リプロセルが今年度内の事業化を目指すというもの。

 ウィルグループ<6089>=急反発。旺盛な「iPhone6」の販売需要や光回線卸売りのキャンペーン需要などを背景に家電量販店向け販売支援が好調だ。きょうは米アップルの新製品発表イベントを控えているが、iPhoneの注目度の高まりは同社の派遣需要にもプラスに働く。大規模事業所向けに自社の正社員を派遣社員とともに派遣する「ハイブリッド派遣」で業界他社と差別化を推進、利益率の高い案件が増加しており、「16年3月期通期の営業利益見通し10億9400万円(前期比16.5%増)は上方修正余地が大きい」(国内証券情報部)と指摘されており、買いの拠りどころとなっている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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