市場ニュース

戻る
 

【材料】田中化研が4年9カ月ぶり高値、住友化との連携に株高思惑加速

 田中化学研究所<4080>が大幅続伸、2010年12月以来約4年9カ月ぶりに一時1500円台を回復した。9月2日から日々公表銘柄に指定され、いったん目先筋の売りを誘発したものの、それを完全に吸収し上昇トレンドの糧にする強さをみせている。8月下旬に化学工業日報が報じた住友化学<4005>のリチウムイオン2次電池の正極材市場に本格参入に際し、資本・業務提携を結んでいる田中化研と、従来品に比べて電池容量を最大で7割高められる次世代正極材を共同開発したと伝えられたことが、株価急騰の契機となった。住友化は既に6月時点でリチウムイオン2次電池セパレーターの生産能力を倍増させる方針を開示しており、このセパレーターについて市場関係者の間では「パナソニック製2次電池を通じて、主に米テスラ・モーターズの車両に搭載されていることがポイントで、株価材料としてインパクトが大きい」(国内投資顧問)と指摘されている。また現在、住友化は田中化研の株式を15%弱保有する筆頭株主だが、来年に向けさらに買い増す方向にあり、業務、資本両面から思惑が増幅している。

田中化研の株価は10時53分現在1409円(△172円)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

株探からのお知らせ

    日経平均