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【市況】米国株式市場見通し:G20財務相・中銀総裁会議の動向を注視


9月7日はレイバー・デーの祝日で米国株式相場は休場となる。雇用統計は強弱入り混じる内容となり、年内利上げの可能性がやや後退したと見る向きが多いが、一部の連銀関係者が16-17日のFOMCでの利上げを支持する発言を行っていることもあり、予断を許さない状況だ。但し、目先の注目点は中国株式市場が連休明けとなることから、中国市場及び中国経済の動向に移ると予想され、4-5日に渡り開催されるG20財務相・中銀総裁会議でも中国経済が議論の中心となりそうだ。

今週は、現地時間の9日より開催されるアップルの新製品発表会や、これを受けた株価動向にも注目が集まる。同社株価は7月下旬に発表した四半期決算でiPhoneの販売台数が市場予想を下振れたことから大幅下落となり、8月24日には年初来最安値を更新した。業績成長の多くを中国市場に依存する傾向が強まる中で、中国経済の成長鈍化や中国株式市場の最近の不安定な動きを受け、中国のスマートフォン市場の成長見通しへの警戒感が強まっていることも株価の上値を抑える一因となっているようだ。今回の発表会では、中長期的な業績成長予想を見直すことになるか慎重に見極める必要があるだろう。

発表会では、感圧タッチセンサー「Force Touch」や、高速・省電力無線チップを搭載した新型iPhoneの発表が予想されている。10-12月のホリデーシーズンに向けてiPhoneユーザーの買い替え需要を刺激するような機能を備えているか注目が集まるだろう。大画面化した新型iPadやストリーミングデバイスのApple TVも次世代機の発表が予想されており、注目を集めそうだ。

経済指標では、8月輸入物価指数(10日)、7月卸売在庫(10日)、8月生産者物価指数(PPI)(11日)の発表が予定されている。また中国の8月貿易収支(8日)や8月消費者物価指数(10日)などの発表も予定されており、中国経済の状況に注目が集まる。輸入が大きく減少し、内需の縮小が意識された場合は、中国の景気減速懸念が再び高まるおそれがあり、警戒が必要だ。

(Horiko Capital Management LLC)

《FA》

 提供:フィスコ

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