【市況】後場に注目すべき3つのポイント~サプライズ感はあるが、18000円割れの水準では押し目拾いを意識
4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・サプライズ感はあるが、18000円割れの水準では押し目拾いを意識
・ドル・円は119円52銭付近、米雇用統計控え調整
・ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約54円押し下げ
■サプライズ感はあるが、18000円割れの水準では押し目拾いを意識
日経平均は下落。205.62円安の17976.77円(出来高概算11億1000万株)で前場の取引を終えた。欧米市場の上昇の流れを引き継ぐ格好から買いが先行したが、寄り付きの18312.13円を高値に、その後はじりじりと値を下げる展開に。様子見ムードが強まるなか、前場半ばには節目の18000円を割り込んでいる。
セクターでは電力ガス、海運が小じっかり。一方で、空運、電気機器、ガラス土石、化学、サービス、情報通信、その他金融、不動産、食料品、保険などの弱さが目立つ。指数インパクトの大きいところでは、外資系証券による格下げが伝えられたソフトバンクグ<9984>が年初来安値を更新。その他、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、京セラ<6971>、アルプス<6770>などが指数を押し下げる格好。
こう着は想定内であったが、買い先行後に18000円を割り込んでくる流れは、ややサプライズ感はある。出来高は11億株程度にとどまっており、全体的に模様眺めの中で、インデックスに絡んだ商いによって押し下げているようである。
ただし、米雇用統計待ちとはいえ、さらに下へのバイアスが強まる展開は考えづらいところでもある。指値の薄い状況のため小さいエネルギーでも下に出やすいだろうが、18000円割れの水準では押し目拾いを意識しておきたい。指数インパクトの大きい値がさ株は手掛けづらいが、材料系の銘柄等には短期筋の資金も向かいやすいとみておきたい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■ドル・円は119円52銭付近、米雇用統計控え調整
ドル・円は119円52銭付近で推移。ドル・円は弱含み、120円19銭から119円49銭まで下落した。今晩発表される米8月雇用統計を控え、ポジション調整の動きが続いている。
ドル・円は前日から続いているポジション調整の売りが、今日の東京市場でも観測されている。また、日経平均株価が前日比プラスでスタートしたが、マイナス圏に転落。ドル・円の下げにつながっている。
日経平均の下げ幅縮小の場面はみられたものの、株安継続を意識したリスク回避的なドル売りは後退していないもよう。さらに、日経平均先物は足元で200円安となっていることから、午後も弱含みが続く見通し。
12時27分時点のドル・円は119円52銭、ユーロ・円は132円97銭、ポンド・円は182円18銭、豪ドル・円は83円42銭で推移している。
(為替・債券アナリスト 吉池威)
■後場のチェック銘柄
・ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約54円押し下げ
・マイナンバー対応が遅れているとの報道で、NTTデータ<9613>など関連の一角に買い
・ソニー<6758>、クラリオン<6796>など民生エレクに新規買いカバレッジ
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
・特になし
<海外>
・15:00 独・7月製造業受注(前月比予想:-0.6%、6月:+2.0%)
《SY》
提供:フィスコ