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【特集】寿スピリッツ---インバウンド効果など全てのセグメントで売上伸長を見込む


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』8月20日放送において、寿スピリッツ<2222>を取り上げている。主な内容は以下の通り。


■会社の概要
寿スピリッツ<2222>は全国各地の菓子製造販売を展開し、国内16社、台湾1社のグループ会社を保有しています。地域ごとのマーケット特性にマッチしたプレミアム・スイーツの提供、売り場・接客サービスの向上、イベント・キャンペーン展開を推進しています。直営店舗・催事での店舗販売のほか、駅・空港・サービスエリアなどの小売店、代理店卸、OEMなどの卸売を展開しています。

■事業概要
同社は国内に16社のグループ企業を有しており、主力となっているのは北海道に本社を置くケイシイシイ、鳥取県の寿製菓、長崎県の九十九島グループ、兵庫県の但馬寿、東京のシュクレイです。

ケイシイシイは、小樽洋菓子舗ルタオを手掛けています。チーズケーキの「ドゥーブルフロマージュ」、ショコラの「ロイヤルモンターニュ」が代表的なスイーツで、北海道で店舗を構えているほか、全国の百貨店での催事、オンラインショップでの販売も行っています。2015年3月期の実績では、売上高の約30%、営業利益の約48%を占めています。

寿製菓は、山陰地方のお土産の代表とされている銘菓「因幡の白うさぎ」の製造・販売などを行っており、鳥取県と島根県にも支店を置いています。2015年3月期の実績で、売上高の約27%、営業利益の約27%を占めています。

九十九島グループは、九十九島せんぺい本舗などをブランドに、長崎県、福岡県に店舗を置いています。また、フレンチトースト専門店「Ivorish」で東京にも進出しています。2015年3月期の実績で、売上高の約12%、営業利益の約8%を占めています。

但馬寿は、兵庫県で遊月亭を展開し観光土産菓子の製造・販売を行っています。2015年3月期の実績で、売上高の約4%、営業利益の約1%を占めています。

シュクレイは、「東京ミルクチーズ工場」「東京フィナンシェ」などをブランドに、東京の主に百貨店や駅構内で店舗を展開しています。2015年3月期の実績で、売上高の約10%、営業利益の約8%を占めています。

また、駅・空港・サービスエリアなどの交通拠点チャンネルでの販売が売上高の約16%、営業利益の約11%を占めています。

■足元の業績と通期の見通し
8月3日に発表された2016年3月期の第1四半期決算は、売上高が前年同期比10.8%増の5,542百万円、営業利益が同73.4%増の349百万円と増収・大幅増益となりました。首都圏での販売強化など積極的な施策が奏功し、売上・利益ともに第1四半期として過去最高を更新しています。特にシュクレイは各ブランドのイベント展開強化などで、売上高は前年同期比41.8%増と躍進しました。上期計画に対する進捗は売上高が49.3%、営業利益が46.6%となっていますが、例年、第2四半期、第3四半期と業績が伸びる傾向があるため問題のない水準だと考えられます。

通期の見通しは売上高が前期比3.2%増の23,700百万円、営業利益が同5.7%増の2,150百万円を見込んでいます。増収の要因は、主にインバウンド対策・首都圏での展開強化に加え、台湾子会社を連結の範囲に含めたこと(売上予想230百万円)によるものです。また、全てのセグメントで売上伸長を見込んでいます。利益面では原材料価格が高値で推移していることが懸念されますが、生産性の改善や主力商品のリニューアルによる価格改定を適宜検討していくようです。当面の重点施策としては、インバウンド対策の強化、海外展開、首都圏でのブランド力の向上、プレミアム・スイーツの創出と育成、を挙げています。

また昨日、7月訪日外客数が発表されましたが、7月の数値は前年同月比51.0%増の191万8400人と単月で過去最高となっており、勢いが衰えていないことが確認されたことも追い風になるとみられます。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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