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【市況】想定内のこう着、押し目拾いのスタンスは継続/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。257.58円高の18352.98円(出来高概算10億9000万株)で前場の取引を終えた。2日の米国市場では、8月ADP雇用統計が好感されたほか、地区連銀経済報告(ベージュブック)で景気拡大が示されたことをきっかけに、上げ幅を拡大させており、NYダウは293ドル高に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円高の18305円だった。

 大阪225先物の寄り付きは18380円とシカゴ水準を上回ってのスタート。ギャップ・アップでのスタートにより、値がさの一角などは買い気配から始まる銘柄も目立った。ただし、NYダウ先物が弱い動きをみせていることもあり、日経平均は寄り付き直後につけた18481.57円を高値に、その後は18300円を挟んでのこう着が続いている。

 セクターでは33業種全てが上昇しており、保険、医薬品、ガラス土石、輸送用機器、金属製品、食料品、情報通信、鉱業、非鉄金属、ゴム製品などの強さが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1400を超えており、全体の8割近くを占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに2ケタの上昇。

 幅広い銘柄が上昇して始まり、日経平均は一時18500円に迫る局面をみせた。その後は5日線が上値抵抗として意識されているが、想定内の値動きであろう。買い気配から始まったファーストリテ<9983>が下げに転じており、日経平均の重石といったところ。ソフトバンクグ<9984>も下げに転じており、指数インパクトの大きいところが、冴えないことから、上値追いを慎重にさせている。

 とはいえ、中国が休場となっていることから乱高下はなく、全体としては落ち着いた中で、中小型株などへの物色が目立っている。週末には米雇用統計を控えていることからオーバーナイトのポジションは取りづらいところであろう。ただ、現在の株価水準が直近ボトム圏で推移している銘柄が多く、米利上げ再開によるアク抜けを想定した押し目拾いのスタンスは継続しておきたい、(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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