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【経済】9月利上げ見送りならば、米経済の先行きに対する不安が広がる可能性も


 2日に公表された米地区連銀経済報告に対する市場参加者の評価はまちまちとなっているようだ。成長とインフレについての見通しははっきりしていないため、一部では9月に利上げを行うことは不自然との声が聞かれている。

 また、2日に発表された8月の米ADP雇用統計は前月比+19万人の増加にとどまり、市場予想の+20万人程度を下回った。4日に発表される8月雇用統計(非農業部門雇用者数)の改善は期待できないとの指摘もあり、9月利上げは難しいとの見方が増えている。

 利上げ開始時期の先送りがどのような結果を生むことになるのか、現時点では予測困難だが、一部の投資家から「米国経済の先行きに対する不安感が広がる可能性は否定できない」との声が聞かれている。

 米国の利上げは1年前から計画されており、6月までに利上げが開始されていたはずだったとの見方は少なくない。9月利上げがない場合、10月の利上げもないとみられる。利上げできないのは中国が原因ではないことを市場が認識するには時間がかかるかもしれない。
《MK》

 提供:フィスコ

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