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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~明日の休場控え上海リスクへの警戒感後退へ


2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・明日の休場控え上海リスクへの警戒感後退へ
・ドル・円は120円07銭付近、日経平均の切り返し受けドル堅調
・中国政府による政策期待でコマツ<6301>など中国関連の一角が切り返す


■明日の休場控え上海リスクへの警戒感後退へ

日経平均は反発。143.74円高の18309.43円(出来高概算14億9000万株)で前場の取引を終えている。中国の景気減速が嫌気され、1日の米国市場ではNYダウが469ドル安となったほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比300円安の17810円だった。この流れを受けて売りが先行したが、日経平均は前日に700円超の下落といった形で中国株安や米国株安を織り込んでいたこともあり、売り一巡はプラス圏を回復。その後も断続的なインデックス買いなどにより、一時18400円を回復する局面をみせた。

ただし、中国・上海指数が4%超の下落から始まると上げ幅を縮めており、その後は18300円を挟んでのこう着が続いている。セクターでは朝方は全面安で始まったが、その後の切り返しにより、医薬品、陸運、空運、倉庫運輸、情報通信、食料品などが上昇。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の6割を占めている。

ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、KDDI<9433>、エーザイ<4523>、塩野義<4507>、中外薬<4519>などが日経平均をけん引している。一方で中小型株はまちまちであり、インデックス買いの影響が大きいようである。上海は4%を超える下げで始まり、その後は下げ幅を縮めている。明日は抗日戦勝記念日で休場になるため、上海リスクに対する警戒感は後退するだろう。

また、今晩の米国市場ではADP全米雇用報告、地区連銀経済報告(ベージュブック)などを控えている。9月利上げへの思惑などから、大きなトレンドは出難いところ。上海の動向に反応薄ともなれば、足元の調整に対する自律反発の流れのほか、売り方の買戻しなども意識されてきそうである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円07銭付近、日経平均の切り返し受けドル堅調

ドル・円は120円07銭付近で推移。前日に今年3番目の下げ幅を記録した日経平均株価が、今日の取引でマイナス圏から切り返したことが好感された。

ドル・円は前日海外市場で一時119円前半まで売り込まれたが、東京市場では国内勢によるドル買いが観測され、値を戻す展開。119円22銭から120円46銭まで反発した。日経平均が安寄りした後プラス圏に切り返したことでドル買いが強まった。

昼にかけてはドル買い一服で、120円10銭付近でもみあった。足元では、上海総合指数の続落に対する警戒感は続き、リスク回避のムードは弱まっていないとみられる。ただ、上海株が目先プラス圏に浮上する展開になれば、ドル・円は再び120円半ばを目指す展開となろう。

12時20分時点のドル・円は120円07銭、ユーロ・円は135円55銭、ポンド・円は183円90銭、豪ドル・円は84円31銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約84円押し上げ
・Fリテは本日8月の月次データを発表予定
・中国政府による政策期待でコマツ<6301>など中国関連の一角が切り返す


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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