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【市況】休場控え上海の動向に反応薄へ/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。143.74円高の18309.43円(出来高概算14億9000万株)で前場の取引を終えている。中国の景気減速が嫌気され、1日の米国市場ではNYダウが469ドル安となったほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比300円安の17810円だった。この流れを受けて売りが先行したが、日経平均は前日に700円超の下落といった形で中国株安や米国株安を織り込んでいたこともあり、売り一巡はプラス圏を回復。その後も断続的なインデックス買いなどにより、一時18400円を回復する局面をみせた。
 ただし、中国・上海指数が4%超の下落から始まると上げ幅を縮めており、その後は18300円を挟んでのこう着が続いている。セクターでは朝方は全面安で始まったが、その後の切り返しにより、医薬品、陸運、空運、倉庫運輸、情報通信、食料品などが上昇。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の6割を占めている。

 ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、KDDI<9433>、エーザイ<4523>、塩野義<4507>、中外薬<4519>などが日経平均をけん引している。一方で中小型株はまちまちであり、インデックス買いの影響が大きいようである。上海は4%を超える下げで始まり、その後は下げ幅を縮めている。明日は抗日戦勝記念日で休場になるため、上海リスクに対する警戒感は後退するであろう。
 また、今晩の米国市場ではADP全米雇用報告、地区連銀経済報告(ベージュブック)などを控えている。9月利上げへの思惑などから、大きなトレンドは出難いところ。上海の動向に反応薄ともなれば、足元の調整に対する自律反発の流れのほか、売り方の買戻しなども意識されてきそうである。(村瀬智一)
《FA》

 提供:フィスコ

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