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【通貨】欧米為替見通し:アジア株と米株先物の軟調を受けて世界株安の残像を意識


今日の欧米市場でも、ドル売り基調は継続しそうな地合いとなっている。日経平均株価は今年3番目の下げ幅に沈んだほか、上海総合指数も弱含み、さらに米ダウ先物指数が大幅安となっていることから、世界的な株安への警戒が再燃しつつある。

東京株式市場で日経平均株価は前日比724.79円安の18165.69と安値引けとなった。下げ幅は今年3番目の大きさ。8月の中国・財新製造業購買担当者景況感指数(PMI)確定値が47.3と予想、速報値(ともに47.1)を上回ったものの、節目の50を大きく下回ったことで中国経済への懸念が高まりリスク回避の動きが強まった。上海総合指数は下げ幅を縮小したが、マイナス圏推移と弱い動きとなった。こうしたアジア株の下げを受けて米ダウ先物指数も米時間外取引で売り優勢となった。

一方、8月27?29日に米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれた経済シンポジウムに参加した米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーから利上げについて弱気な姿勢を示していないことが米株に織り込まれつつあるとの見方がある。米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は9月利上げについて「結論を出すには時期尚早」としたほか、アトランタ連銀のロックハート総裁は9月利上げが五分五分との予想は妥当との見解を示した。

ある邦銀関係者は、「ダウ先物が利上げを織り込んで大きく下落している」としたうえで、目先はドル・円の重しになりやすい」と指摘する。こうしたアジア株安や米株先物の下落を受け、今日の欧米市場では株安・ドル安の展開が予想される。


【今日の欧米市場の予定】

・17:30  英・製造業PMI(8月)  52.0  51.9
・18:00  ユーロ圏・失業率(7月)  11.1%  11.1%
・21:30  加・GDP(4-6月期)  前期比年率-1.0%  -0.6%
・23:00  米・ISM製造業景況指数(8月)  52.5  52.7
・23:00  米・建設支出(7月)  前月比+0.6%  +0.1%
・02:10  ローゼングレン米ボストン連銀総裁講演(経済見通し)

《SY》

 提供:フィスコ

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