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【市況】中国PMIに警戒も過剰反応は沈静化する可能性/オープニングコメント


 1日の東京市場は、中国の動向を睨みながらの相場展開になりそうだ。8月31日の米国市場は、中国経済の先行き不透明感から欧州やアジア市場が、ほぼ全面安となったことが嫌気された。NYダウは一時200ドル近くの下げとなり、終値は114ドル安、シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円安の18800円だった。

 シカゴ先物が小幅な下げにとどまっていること、前日に245円安と大きく下げていたこともあり、朝方は底堅く推移しそうである。ただし、その後は中国の動向を睨みながらの相場展開になろう。中国政府は、上場企業に株主への積極配当を通知したと報じられている。抗日戦勝記念日を控えていることもあり、中国当局としても威信にかけて、株価下支えなども意識されやすいところ。

 一方で、8月の中国製造業PMI(政府版)、非製造業PMI(政府版)、財新製造業PMI確定値、財新総合PMI、財新サービス業PMIといった経済指標の発表が予定されている。製造業PMI(政府版)の予想は49.6(7月は50.0)と、判断の分かれ目となる50.0を割り込むとみられている。財新製造業PMI確定値は47.2と0.1ポイントの改善が予想されている。

 足元で中国市場との相関が高まっていることもあり、指標の結果を受けての先物主導による仕掛け的な売買には注意が必要であろう。もっとも、昨日の日経平均は大幅反落だったが、東証1部の騰落銘柄は、若干だが値上がり数が上回っていた。規模別指数では小型株指数はプラスだった。押し目買い意欲の強さも意識されており、中国に対する過剰反応も沈静化する可能性はある。
《AK》

 提供:フィスコ

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