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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アイフル、タムロン、あすか薬、KLab

■アイフル <8515>  450円  +25 円 (+5.9%)  本日終値
 アイフル<8515>は3連騰。全体相場に先行して戻り足を本格化させている。同社は経営再建が進捗するなか、銀行団から返済を猶予されていた融資527億円を前倒しで完済したことで、これを好感する買いが継続している。格付投資情報センター(R&I)は25日、同社の発行体格付を「トリプルCプラス」から「シングルB」に引き上げ、格付の方向性を「安定的」としており、これも買い安心感を増幅させているようだ。

■タムロン <7740>  2,294円  +124 円 (+5.7%)  本日終値
 タムロン<7740>が4日ぶりに反発。株価は一時、前日比259円高の2429円まで買われた。ドイツ証券は25日、同社株のレーティングを「ホールド」から「バイ」へ引き上げた。目標株価は2800円から3000円に見直した。15年12月期業績は、監視カメラ市場が弱含みである点や自社ブランド交換レンズの同社計画が高めであることなどを考慮し、営業利益は会社予想66億円に対し、62億円と下振れを見込んでいる。ただ、16年12月期に関しては新製品効果なども期待されており、同証券では営業利益を従来予想70億円から72億円に上方修正している。「16年12月期に目線が移るにつれ、割安感が見直されよう」と指摘している。

■あすか製薬 <4514>  1,414円  +72 円 (+5.4%)  本日終値
 25日、あすか薬 <4514> が、武田 <4502> と高血圧症治療剤「カムシア配合錠 LD・HD『あすか』」に関する事業化契約を締結したと発表したことが買い材料視された。同剤は武田薬品が高血圧症治療剤「ユニシア配合錠」の特許権等を同社に許諾したジェネリック医薬品。12月の保険適用を目指しており、適用後に同社は同剤の発売と医療機関への情報提供を行う。一方、武田薬品は同社から仕入れ、特約店に販売する物流業務に特化する。発表を受けて、新たなジェネリック医薬品の発売による収益貢献を期待する買いが向かった。

■KLab <3656>  1,433円  +72 円 (+5.3%)  本日終値
 25日、KLab <3656> が発行済み株式数(自社株を除く)の0.24%にあたる9万株(金額で1億1800万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月26日から12月30日まで。

■東急建設 <1720>  1,024円  +51 円 (+5.2%)  本日終値
 東急建設<1720>が反発、前日比56円高の1029円まで上値を伸ばした。首都圏再開発の動きなどを追い風に民間工事の受注を好調に伸ばしており、特に東京・渋谷の再開発事業では東急電鉄グループとして現場力を発揮している。道路舗装事業を手掛ける持ち分法適用会社の世紀東急工業<1898>の業績も拡大傾向にある。16年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績営業利益は期初予想の24億円から34億円(前年同期比4.1倍)へ大幅上方修正している。ROEも14.5%と高い。テクニカル面では、8月18日以降の全般相場下落局面でも下ヒゲで13週移動平均線をキープしており、大勢上昇波を継続している。

■太陽誘電 <6976>  1,476円  +73 円 (+5.2%)  本日終値
 太陽誘電<6976>が反発。高いところでは前日比87円高の1490円まで値を飛ばす場面があった。欧州系大手証券では、「業界最大手に対する同社のポジショニングは決して楽観できない」としながらも、「在庫戦略の変更などにより高付加価値品の比率が向上していること(スーパーハイエンド品は4~6月期に43%、前年比14ポイント向上)、業績の上ぶれ感、バリュエーションに割高感がないこと」を評価し、16年3月期営業利益予想を175億円から225億円に引き上げ(会社計画190億円)。レーティングを「セル」から「ニュートラル」に、目標株価を1200円から1500円に引き上げている。

■IIJ <3774>  2,148円  +106 円 (+5.2%)  本日終値
 インターネットイニシアティブ<3774>が後場上げ幅を拡大している。この日、ソニー銀行(東京都千代田区)が取り扱う外国為替証拠金取引(FX)のシステム基盤として、SaaS型の「IIJ Raptor(ラプター)サービス」を提供し、6月29日から運用をスタートさせたと発表しており、これを好感した買いが入っている。ソニー銀行では、外貨預金の為替レート生成システムの基盤として、IIJ Raptorサービスの一部機能を利用していたが、今回、FXシステムの刷新を検討するに当たり、IIJ Raptorサービスの大手金融機関での導入実績や、高速な約定処理、取扱通貨ペア拡充に容易に対応できる点などが評価された。

■マツダ <7261>  2,032円  +98 円 (+5.1%)  本日終値
 マツダ<7261>が13日ぶり反発。買い気配で始まり前日比66円高の2000円で取引を開始。その後もプラス圏で堅調な値動きとなっている。欧州系大手証券では、「足元の急激な株価下落はほぼ為替影響で説明が可能で、バリュエーションに割安感は無い」と指摘。米国市場競争激化と為替変動による短期利益ボラティリティ上昇を受け、「当面は慎重なスタンスを継続したい」として、「16年度は中長期拡大に向けた積極投資で利益成長が低迷する可能性は高い」と解説。レーティング「ニュートラル」を継続も、目標株価を2400円から2100円に引き下げている。

■長谷工コーポレーション <1808>  1,412円  +66 円 (+4.9%)  本日終値
 長谷工コーポレーション<1808>が6日ぶりの反発、相場の底打ち機運から買い優勢でスタート。前日比67円高の1413円で寄り付いた。月初には1699円の高値があったから値ごろ感が生じてきたとみる投資家が多いようだ。マーケット関係者の間では、アナリストが相次いで長谷工の投資評価や目標株価をポジティブに変更していることが話題にとりあげられている。直近では三菱UFJモルガン・スタンレー証券がレーティング「オーバーウェイト」、目標株価1620円から2000円に引き上げている。また大和証券ではレーティング「2」継続、目標株価を1800円から1900円に引き上げている。そして本日はクレディ・スイス証券がレーティング「アウトパフォーム(強気)」継続、目標株価1700円から1800円に引き上げたアナリストレポートが確認されている。複数の証券アナリストからポジティブな投資判断をされており、市場では再び株価上昇の可能性が高いという意見も聞かれた。

■日野自動車 <7205>  1,271円  +55 円 (+4.5%)  本日終値
 クレディ・スイス証券の自動車・自動車部品セクターのリポートでは、世界的な株安の動きに合わせて自動車・自動車部品セクターの株価も大幅下落したことを受け、「中国市場の鈍化、ASEANなど新興国市場の鈍化、ドル安円高、新興国通貨安など、様々なリスクファクターを織り込んだ結果」と指摘。セクター全体の株価が大幅に調整する中、「地域・為替感応度などによるファンダメンタルズに対するリスクが過度に織り込まれたように見える銘柄も散見される」と位置づけ、「12カ月先予想PERを見た場合、2013年以降のマイナス2シグマ値を下回る水準まで株価が下落した銘柄」として、日野自動車<7205>、ヤマハ発動機<7272>、豊田自動織機<6201>を紹介。また、トヨタ自動車<7203>、 デンソー<6902>、いすゞ自動車<7202>、スタンレー電気<6923>など、「自社株買いなどの明確な株主還元強化策を進める銘柄」は、「株価が過剰に反応したあとに下支えされる可能性が高い」と予想している。

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