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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~中国が依然不安定で方向感の掴みづらい相場展開


26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・中国が依然不安定で方向感の掴みづらい相場展開
・ドル・円は119円39銭付近、日本と中国の株価にらみ
・保険セクターが上昇率上位、保険業界再編の動き


■中国が依然不安定で方向感の掴みづらい相場展開

日経平均は反発。70.79円高の17877.49円(出来高概算17億6000万株)で前場の取引を終えた。中国の追加の金融緩和発表を受けて、欧州市場が軒並み反発を見せた流れのなか、幅広い銘柄に買いが先行した。ただし、米国については引け間際に売り込まれており、NYダウは200ドル超の下落に。また、反発して始まった上海市場が下げに転じるなど不安感は払拭できず、方向感の掴みづらい相場展開となっている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数ともに2ケタの上昇に。セクターではパルプ紙、海運が下げているほかは全般上昇しており、電力ガス、保険、電気機器、その他製品、輸送用機器が2%の上昇。

日経平均は一時18000円を回復する局面もみられたが、追加の金融緩和を発表した中国が依然として不安定であり、手掛けづらさが窺える。コマツ<6301>が4%超の下落となるなど、中国関連の明確な底打ちもみられないことも押し目買い意欲を後退させているようだ。

また、大阪225先物は寄り付き後1分間の値幅が200円と、依然として値振れが大きい。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、KDDI<9433>、ソフトバンクグ<9984>が重石となっている。インデックスに絡んだ商いで大きく変動しやすいため、結局は見送り姿勢につながりやすいようだ。そのほか、27日に予定されている米4-6月期国内総生産(GDP)改定値を受けた9月利上げ観測の思惑等も動きを鈍くさせよう。とはいえ、主力処はインデックスに絡んだ商いの影響を受けやすいが、足元で大きく下げている材料株などへは、個人の需給整理が一気に進捗しているとみられる。ポジションを減らしての押し目拾いのスタンスになろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は119円39銭付近、日本と中国の株価にらみ

ドル・円は119円39銭付近で推移。日経平均株価や上海総合指数にらみの展開。

午前中の取引では、日経平均が一時100円超高と堅調に推移したことから、ドルに買いが入りやすい地合いだった。市場参加者の多くは上海総合指数の動向を注視している。目先、上海株が反発すれば、日本株買いやドル買いに振れる見通し。

ただ、米9月利上げ期待が後退しており、ドルは目先上昇しても119円台前半で伸び悩む可能性があろう。

12時35分時点のドル・円は119円39銭、ユーロ・円は137円47銭、ポンド・円は187円56銭、豪ドル・円は85円16銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日東電<6988>、TDK<6762>、富士重<7270>が日経平均寄与度値上がり上位
・中国の景気減速懸念から売り込まれていた銘柄では、追加金融緩和を材料視
・保険セクターが上昇率上位、保険業界再編の動き


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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