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【通貨】欧米為替見通し:ドルは株価にらみの展開、株安連鎖で中国サイドへの政策見極め


今日の欧米市場で、ドルは株価動向をにらみながらの展開となりそうだ。ただ、リスク回避の動きが弱まらないことから、世界的な株安の連鎖を止めるには中国政府や金融当局からの政策が必要との見方が広がっている。

前日の海外市場でドルは一時116円18銭まで売られたが、東京市場では日経平均株価が前場に切り返した場面で一時120円11銭まで値を上げる場面もあった。しかし、その後は株価の軟調ととともにドルも値崩れした。

足元でダウ先物(16時現在)がプラスに転じているものの、上海株の下落とともに上げ幅を縮小させた。また、日経平均がいったんはプラス圏に切り返しながらも、その後は今日の安値付近まで下落したことから、株安の連鎖が収束する気配はみられない。このため、欧米市場では株価の一段安の可能性もあろう。

こうしたなか、上海株の下落を止めなければ世界的な株安に歯止めがかからないとの見方から、中国政府や金融当局による政策に期待が高まっている。ただ、ある邦銀関係者は「市場参加者が驚くような規模の政策でないと株安の連鎖を止めることは難しい」と指摘する。

一方、前週から続いた世界的な株安による市場の混乱で、米利上げの9月実施は困難との見方が広がりつつある。報道によると、米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は日本時間の25日朝、連邦準備制度理事会(FRB)は年内に利上げに着手する公算が大きいとしながらも、ドル高と原油安の影響で先行きの見通しが困難との見解を示した。9月利上げに前向き姿勢を示していた同総裁のトーンダウンした発言も、ドル買いを消極的にさせる要因となっている。


【今日の欧米市場の予定】

・17:00 独・8月IFO企業景況感指数(予想:107.6、7月:108.0)
・18:30 南アフリカ・4-6月期国内総生産(前期比年率予想:+0.6%、1-3月期:+1.3%)
・22:00 米・6月FHFA住宅価格指数(前月比予想:+0.4%、5月:+0.4%)
・22:00 米・6月S&Pケース・シラー住宅価格指数(前年比予想:+5.10%、5月:+4.94%)
・23:00 米・7月新築住宅販売件数(予想:51万戸、6月:48.2万戸)
・23:00 米・8月消費者信頼感指数(予想:93.4、7月:90.9)
・23:00 米・8月リッチモンド連銀製造業指数(予想:10、7月:13)
・02:00 米財務省2年債入札(260億ドル)

《SY》

 提供:フィスコ

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