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【通貨】欧米為替見通し:強まるリスク回避のユーロ買い、世界同時株安が収束するか見極め


今日の欧米市場で、株安を受けたリスク回避の流れが強まり、ユーロ選好の展開となりそうだ。欧米株価や金利の動向を手がかりに、中国発の世界同時株安が短期間で収束するか見極める展開が予想される。

20日は日本や中国をはじめアジアの主要株価指数が下落。欧州株式市場が全面安で、米国市場では、ダウ平均株価は350ドル超下落し、1万7000ドルの大台を割り込んだ。また、S&P500指数も約5カ月ぶりの安値をつけている。21日のアジア市場はさらに株安が進み、日経平均株価が約1カ月ぶりに節目の20000円を割り込んだほか、上海総合指数も4.3%下げた。

また、本日10:45に発表された8月の中国財新製造業PMIが47.1と、予想の48.2、7月実績の47.8を下回り、6年半ぶりの低水準となったことも中国経済の減速懸念を強め、リスク回避の動きを加速させたとみられる。

前日から今日にかけて世界同時株安の様相となっていることで、外為市場ではリスク回避のユーロ買いが強まった。21日の東京市場では、リスク回避のユーロ買い・ドル売り、ドル売り・円買いの動きとなった。欧米市場では株価が下げ止まるかが最大の焦点となりそうだ。

ドルは21日の東京市場で123円を割り込んだが、機関投資家を中心に国内勢のドル買いでドルは122円80銭台で下げ止まった。ただ、欧米市場で株安が進みリスク回避の動きがさらに強まれば、ドルは122円30銭台に下落する可能性もある。


【今日の欧米市場の予定】

・21:30 カナダ・7月消費者物価指数(前年比予想:+1.3%、6月:+1.0%)
・21:30 カナダ・6月小売売上高(前月比予想:+0.2%、5月:+1.0%)
・22:45 米・8月製造業PMI速報値(予想:53.9、7月:53.8)

《SY》

 提供:フィスコ

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