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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):UNITED、任天堂、三井住友FG、チヨダ

■ユナイテッド <2497>  1,531円  -82 円 (-5.1%)  本日終値
 ユナイテッド<2497>が3日続落。20日の取引終了後、メタップス<6172>が28日に東証マザーズ市場に新規上場するのに伴い、ファンド運用益により第2四半期累計(4~9月)決算において、営業利益で1億3200万円、経常利益で2億4300万円の影響があると発表したが、全般相場が悪化するなか反応は限定的となっている。メタップスの公開価格が3300円に決定したのに伴い判明したもので、16年3月期業績予想については、他の要因も含めて修正が必要と判断された場合には速やかに開示するとしている。

■任天堂 <7974>  23,720円  -1,195 円 (-4.8%)  本日終値
 任天堂<7974>が急落。個別で悪材料は出ていないものの、全面安に飲み込まれ値を崩す展開。一時、前日比1335円安の23580円まで売られる場面があった。国内大手証券では、「新規事業が大幅に営業利益を押し上げる期待感が、株価を下支えする」と指摘。「今後、モバイルゲームやIPコンテンツ事業の拡大、NXの成長確度が確認できれば、適応マルチプル切り上がりの可能性もある」との見方で、通期営業利益見通しを487億円から511億円(会社計画は500億円)に引き上げ。同証券は、任天堂のレーティングは「ニュートラル」を継続、目標株価は20800円から21900円へ引き上げられた。

■三井住友FG <8316>  5,041円  -252 円 (-4.8%)  本日終値
 三井住友フィナンシャルグループ<8316>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、みずほフィナンシャルグループ<8411>など大手銀行株に売りが目立っている。業種別下落率でも銀行、保険、証券、ノンバンクなど金融関連株の下げがひと際目立っている状況だ。大手銀行株は個人投資家の保有割合も多く、同セクターの下落が信用余力の低下を呼び全般地合いを一段と悪くしている。市場では「ファンダメンタルズが売りの背景ではないが、銀行株は海外機関投資家にとって利が乗っている銘柄であり、全般リスクオフの流れが強まるなか合わせ切りの動きが加速している」(国内準大手証券)という。

■チヨダ <8185>  3,375円  -165 円 (-4.7%)  本日終値
 チヨダ<8185>が続落。全般相場の悪化に加えて、20日の取引終了後に自社株買いの終了を発表したことで、需給面への影響を警戒する売りも出ているようだ。4月15日に発表された今回の自社株買いでは上限を87万株(発行済み株式数の2.25%)、または20億円としていたが、19日までに69万8600株を取得。取得価額の総額は19億9990万円に上ったとしている。

■古河電気工業 <5801>  207円  -10 円 (-4.6%)  本日終値
 UBS証券の電線セクターのリポートでは、19日、中国当局が光ファイバー用プリフォームへのAD関税適用を決定し、古河電気工業<5801>、住友電気工業<5802>、フジクラ<5803>、信越化学工業<4063>が名指しされている事を受け、「本ヘッドラインからはネガティブな印象を受けるが、各社とも既に対応済みのうえ、AD適用を受けてなお需要が上回る状況が想定されることから影響は軽微」と指摘。各社とも自動車市場減速の懸念を抱えているため、「他事業の動向に不安がある」とみて、個別では、「アルミハーネスへの展開で長期的な成長が期待できる」として、住友電工を買い推奨している。

■東京建物 <8804>  1,671円  -77 円 (-4.4%)  本日終値
 東京建物<8804>が大幅反落。前日比36円安の1712円で寄り付き、下げ渋る場面があったものの、全面安の流れから下げ幅を拡大している。モルガン・スタンレーMUFG証券では、「2017年の永久劣後債の借り換えに伴う希薄化リスクは限定的」と指摘。「株価は向こう60日間、TOPIX相対で上昇する」と予想し、レーティング「オーバーウエイト」を継続している。

■いすゞ自動車 <7202>  1,446円  -62 円 (-4.1%)  本日終値
 いすゞ自動車<7202>や日野自動車<7205>といったトラック関連株が安い。この日は、ニューヨーク株安と円高の進行で自動車株全般が売られているが、トラック関連株の下落には東南アジアなど新興国経済の先行き不安が反映されているようだ。人民元の切り下げ懸念の台頭とともに、インドネシア・ルピアやインド・ルピーなどが下落。通貨安が新興国の経済に変調をもたらすとの懸念が、トラック関連株の懸念材料となっている。

■ブラザー工業 <6448>  1,730円  -69 円 (-3.8%)  本日終値
 ブラザー工業<6448>が4日続落。全般相場の悪化に加えて、ドイツ証券が20日付で投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を1900円から1800円へ引き下げたことが弱材料視されている。英ドミノ社の買収完了と説明会によりある程度の不透明感は払しょくされたとしているが、EMS向け工作機械の失速や欧州でのLBP消耗品の値上げ後の反動減の程度を確認するまで、17年3月期業績予想を織り込むにも行きづらい状況が続くとみている。

■三菱電機 <6503>  1,244.5円  -49 円 (-3.8%)  本日終値
 三菱電機<6503>が3日続落、一時前日比55.0円安の1238.5円まで売られ連日で年初来安値を更新した。岡三証券が20日付でレーティング「中立」継続、今16年3月期通期業績を連結営業利益で会社側計画の3200億円(前期3176億400万円)に対して従来予想の3370億円から3320億円へ、来期予想を3520億円から3490億円へ引き下げた。中国向けの受注は FAシステム事業、昇降機、パワー半導体などで減速傾向にあるとみられ、今後の業績への影響を懸念している。

■三菱倉庫 <9301>  1,561円  -59 円 (-3.6%)  本日終値
 三菱倉庫<9301>が急落。売り気配で始まり、前日比45円安の1575円で取引を開始。その後、7月9日につけた年初来安値1551円にあと1円と迫る1552円まで売り込まれる場面があった。バークレイズ証券では、「第2四半期は物流事業における一時費用がなくなることや、不動産事業では日本橋ダイヤビルの一過性費用反動などがあり、短期的には四半期利益のモメンタム改善が評価される可能性はある」と指摘。中長期的には「次期中計における不動産事業の取組み、物流事業における投資・リターン、株主還元拡充の有無やROE目標などが注目点」とみて、「16年3月期の業績回復を織り込んでも、割安感は乏しい」と解説。レーティング「アンダーウエイト」を継続、目標株価は1600円から1560円へ引き下げられた。

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