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【市況】2万円の攻防、あっさり割り込むと前回のような切り返しは期待薄【クロージング】


20日の日経平均は続落。189.11円安の20033.52円(出来高概算21億1000万株)で取引を終えている。中国経済の減速懸念を背景に原油価格が6年ぶりの安値を更新したことが嫌気された米国市場の流れを受け、20200円を割り込んで始まった。その後は上海の動向を見極めたいとする模様眺めムードのなか、こう着感の強い相場展開に。

ソフトバンクグ<9984>に加え、後場に入りファーストリテ<9983>が強含みとなるなか、日経平均は一時プラス圏を回復する局面もみられたが続かず。上海市場の弱い流れを受け、大引けにかけては断続的なインデックス売りの影響もあり、2万円割れ寸前まで下げている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。 セクターでは不動産、情報通信、海運が小幅に上昇。一方で、保険、ゴム製品が3%超の下落。鉱業、鉄鋼、卸売、銀行、石油石炭、輸送用機器、その他金融が2%を超える下げ。

引き続き、中国の景気先行き不安が重石となっている。日経平均は2万円の節目での底堅さが意識されやすいほか、テクニカル面でも支持線として意識される26週線等などが位置しているところである。慎重姿勢は崩せそうにないが、自律反発を意識したスタンスであろう。また、JPX400インデックスの投信設定等も控えており、需給面での下支えとなる可能性がある。

一方、海外の流れを受けてあっさり割り込んでくるようだと、前回のチャイナ・ショック後のような急速な切り返しは期待しづらくなる。インバウンド関連への利益確定も強まりやすく、内需系でも金融緩和メリットなどのセクターに絞られてこよう。

《AK》

 提供:フィスコ

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