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【特集】健康CP Research Memo(1):「COMMIT2020」達成に向けてまずは順調なスタート


健康コーポレーション<2928>は通販事業からスタートし、「健康」を切り口にM&Aを積極的に活用しながら事業領域と業容を拡大させてきた。グループの事業ドメインを『自己投資産業』」とし、美容・健康関連、アパレル関連、住関連ライフスタイル、エンターテイメントの4事業を展開している。

同社は中期経営計画「COMMIT2020」に取り組んでいる。2020年度の業績目標として売上高300,000百万円、営業利益35,000百万円を掲げているが、そこに至るまでの途中経過として2017年3月期において売上高100,000百万円、営業利益10,000百万円をコミットしている。2015年3月期の実績はこの途中経過としてのコミット目標値に向けて順調な業績拡大を示す内容であった。

同社グループの収益成長の最大のけん引役はパーソナルトレーニングジム運営のRIZAP事業である。RIZAPは、同社の積極的な広告宣伝戦略が奏功して需要が急拡大を見せる一方、人的キャパシティがボトルネックとなっていた。同社は専任トレーナー600名体制の確立を目指して、人材の獲得・育成に重点的に投資を行ってきた。その結果、2015年3月には月間利用者数8,000人、月商1,200百万円を突破し、2016年3月期の成長加速化の準備が整ったことが明確となった。

RIZAPに関し、6月に7医療機関との業務提携が発表された。RIZAP顧客におけるシニア層の割合は3%台と低いため、この層の顧客増大を図ることは成長シナリオの柱の1つになると期待される。同社はシニア層にRIZAPをアピールするに当たり、医学的エビデンスに基づいて「ヘルスケア」を切り口に攻める戦略だ。これまでの「ダイエット」や「ボディメイク」に「ヘルスケア」が加わることで、どのような顧客構成変化が現れるか、大いに注目される。同社は今年度内に100医療機関との提携を目指すとしている。

2016年3月期第1四半期決算は、売上高12,132百万円(前年同期比43.1%増)、営業利益27百万円(前年同期は459百万円の損失)と、通期予算達成に向けて順調なスタートとなった。注目すべきはRIZAP事業において、累計会員数、月間利用者、月商及物販という経営指標のいずれもが順調に右肩上がりとなっていることだ。一部マスコミの記事の影響は全くみられなかった。

■Check Point
・2015年3月期は上振れて着地、現状は順調なペースで推移
・次代に向けて着実に投資を行う経営姿勢はポジティブ評価
・配当による利益還元を基本に株主優待制度も併設して還元強化


(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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