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【通貨】欧米為替見通し:ドルは上値重い、米CPIなど堅調でも上海株安でリスク回避の動き


今日の欧米市場で、ドルは上値が重い展開となりそうだ。米7月消費者物価指数(CPI)と連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が焦点。米9月利上げを後押しする内容ならドル買いが強まる見通し。ただ、上海総合指数の大幅続落でリスク回避の動きが続き、ドル買い局面でも上昇は限定的とみられる。

今晩21:30に発表される7月CPIは、総合指数が前年比+0.2%で6月に続いてプラスになると見込まれる。予想通りならインフレ鈍化懸念が後退し、利上げに向けた環境が整うとの見方からドル買いが進みそうだ。

また、27:00には7月28日-29日のFOMCの議事録が公表される。予想を下回った7月・米雇用統計や人民元切り下げ以前の会合での発言だが、利上げに前向きなトーンを感じ取れればドル買いが強まり、ドル・円は125円台を目指す展開が予想される。

ただ、いずれの場合でも、上海株が前日と今日の2日間で最大約10%も株価が下落した場面ではリスク回避の動きが強まった。こうした不安定な値動きもあって、積極的なドル買いは想定されにくく、ドル・円の上昇は限定的にとどまる見通し。欧米市場でもリスク回避の流れとなれば、東京市場同様にユーロ買い、円買いの動きが強まりそうだ。

一方、CPIが低調だった場合、さらにFOMCで中国経済失速や原油価格の下落に対する懸念が強い場合には、逆に利上げ時期の後退観測が強まり、ドル・円は124円を割り込む可能性もある。


【今日の欧米市場の予定】

・20:00 南ア・6月小売売上高(前年比予想:+3.3%、5月:+2.4%)
・20:00 米・先週分MBA住宅ローン申請指数(前回:+0.1%)
・21:30 米・7月消費者物価指数(前年比予想:+0.2%、6月:+0.1%)
・03:00 米・FOMC議事録(7月28-29日開催分)
・オランダ、ドイツ議会がギリシャ救済策の承認採決

《SY》

 提供:フィスコ

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